ミラーズエッジ (Xbox360) Mirror's Edge

2008年 ゲーム 3ツ星 探偵

もっとシンプルに駆け抜けたい

未来都市を疾走する描写はいいね。FPSなので猛烈に酔うが、加速による視野狭窄や着地時の前転、息づかいによる臨場感は素晴らしい。基本ルートを赤い色で教えてくれる「ランナービジョン」も新鮮。部屋ごとに色が変わるセンスもいい。しかし戦闘はよくない。撃つにせよ、殴るにせよ、疾走感は失われる。いちいち戦うより、敵の頭上を駆け抜けたい。あと、自分の疾走を三人称視点でリプレイできるとよかった。

ストーリーも失速要因だ。アクションゲームにストーリーがさして重要でないことはわかっているが、未来社会の閉塞感を描かれてもおもしろくない。泥棒として逃げるとか、刑事として追うとか、もっとシンプルでいいと思う。
致命的なのはキャラクター。プロデューサーのコメントによると、「典型的な女性キャラクターから絶対に離れたい」そうだが、典型的な美少女でよかったんじゃないの? カートゥーン調のアニメパートも今ひとつ。このあたり、日本のアニメ制作会社に発注すればよかったのに。

妙なところをヒネって、ゲームの興奮を損ねている。思ったほど売れず、続編の制作が危ぶまれているそうだが、1本で終わらせるのはもったいない。

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