アウトブレイク Outbreak

1995年 外国映画 3ツ星 災害救助

ラブとアクションでお茶を汚さないで

前半の緊張感は強烈だった。誰かの陰謀ではなく、密猟・密輸に端を発するところが恐ろしい。町を制圧する軍隊は、むしろ頼もしいものに見えた。

ところが後半はテンションが下がる。主人公は科学者としての理性より、男としての愛情を優先するようになる。気持ちはわかるが、レベル4ウイルスに立ち向かう職員としては問題だろう。軍を出し抜くアクションシーンもいらない。これは軍隊と戦う話ではないのだから。

ウイルスの突然変異は、珍しいことなのか?
そんな簡単に血清を作れてしまうのか? あるいは量産できるのか?
燃料気化爆弾で、あの規模の都市を破壊できるのか?
どうすればアウトブレイクを阻止できるのか?

映画は娯楽であって、科学ドキュメンタリーではないんだけど、知りたいところを誤魔化されてしまった。職員や軍隊、大統領、それにマスコミ各位が一致団結して、それでも阻止できない感染爆発だったら、すごくおもしろくなったと思う。

ページ先頭へ