NUMBERS 天才数学者の事件ファイル シーズン2 (全24話) Numb3rs Season2

2005年 海外ドラマ 4ツ星 刑事・警察 家族 推理 教養

安定した第2期

やってることは第1期と同じだが、FBI捜査官各位の事情が描きこまれた。
ヒロイン・テリーが去って、メーガンが着任。役回りは同じだから、女優さんの事情のようだ。メーガンのプロファイルは、どうしてもチャーリーの数学的予想と衝突してしまう。きつい口調でチャーリーを教え諭すが、自分の予想がひっくり返されても怒らない。かわいくない。人間心理を熟知している設定だから、いちいち動揺しないってことか? ドンとの関係も微妙で、あまり好きになれなかった。
コルビー捜査官は加瀬康之さんの声が印象的で、デイビッドとの相性もいい。暴力タイプと思いきや、地味な作業もいとわない。命令に忠実だが、独断専行もある。なかなか有能。シーズン後半は彼の指摘が的中することも多く、文句なくメンバーの一員となった。

弟・チャーリーの恋愛は一進一退で、結婚への焦りが見える。兄・ドンはマイペースだが、じつは重篤な問題があるんじゃないか不安になる。至って健全らしいが、それはそれで落ち着かない。父・アランの新しい人生はよく見えないが、お母さんの幽霊とふつうに話すところはおもしろかった。なんだかんだで安定。
この日常が永遠に続くとは思えないが、いまはこれでいい気もする。

物理学者ラリーは活躍が増えた。この人、特定の住居がないみたい。奇人だが、会話はでき、人情もある。でもやっぱり奇人。おもしろい。

起こる犯罪はじつに多様。社会問題に根ざしたものは考えさせるし、犯人サイドの知略で予想を裏切ることも多い。1話で解決してしまうのが惜しいほどだ。
数学なしでもドラマが成立しそうだが、本作は数学を使わねばならず、それが制約になっているような気がしないでもない。そのせいか、チャーリーのうんちくが煩わしいシーンも増えた。数学理論と活用経験を使い捨てにせず、ほかの捜査官も使えるよう手順を一般化してほしいが、そこまで描くのは難しいか。

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