WALL・E/ウォーリー WALL-E

2008年 外国映画 5ツ星 SF ロボット:自律型 @ピクサー @ピクサー長編アニメ

粗い点はあるけど、おもしろいSF映画

初見は戸惑った。まずウォーリーが故障している(だから感情がある)ことに気づかなかった。またアクシオム船内でウォーリーの持ち込んだ土が「外来の汚染物質」と警告されたのは、放射能汚染と思っていた。おまけにイブが女性であることにも気づかなかった。700年ですっかり退化した人類が、突然やる気になっちゃう展開も強引。その他、おかしな点はいくらも挙げられる。

でも、おもしろかった。これほど楽しめる本格SFも久しい。荒廃した地球で働きつづけるウォーリーの孤独、宇宙で退化した人間とロボットの暴走、明るい展望はないが、希望を見いだせるエンディング。素晴らしいじゃないか。振り返ってみると、人間を救ったのはロボットの「故障」だった。つまりロボットが正常で、人間の忠実な下僕であるかぎり、人間には退化のリスクが伴うわけだ。さらりと流しているけど、怖い話だ。

そしてウォーリーとイブのふれあいがやばい。頭部の接触は、本当に電気が走りそうだった。ロボットがこれほどの感情を持ったら、人間はいらない。
ピクサーは本当におもしろい映画を作る。今後も楽しみだ。

ピクサー・アニメーション・スタジオ
映画
ほか

ページ先頭へ