おまえうまそうだな You Are Umasou

2010年 アニメ 2ツ星 ファンタジー:童話 主人公は動物

問題から目を逸らすなら、物語の意義はない

残酷な状況設定だ。ハートは肉喰い(肉食動物)なのに、親兄弟に子どもまで草喰い(草食動物)に囲まれている。意思疎通できる相手を食べられるのか? 義理人情で例外を作ると、ふだんの食生活が苦しくなるのでは?
が、そんな不安は杞憂だった。ハートは食べる相手を気まぐれに選んでおり、哲学的命題を避けてしまった。まぁ、目を逸らさなければ生きていけないが、目を逸らすなら物語の意義もない。ナンジャラホイだ。

喰われる者たちの心情も理解できない。とりわけ母さんは、ハートに食べられる覚悟をした上で、「愛している」と言う。母さんはハートを苦しめたいのか? 本当に愛しているなら、「愛している」と言うべきじゃない。黙って身を捧げるべきだ。まちがっている。『あらしのよるに(2005)』でも喰われる者(ヒツジ)は、喰う者(オオカミ)より気軽だった。こうした傾向は、現代人特有のものなんだろうか?

喰う者と喰われる者の関係を描いた動物映画は多いが、きちっと向き合った作品は少ない。その曖昧さは、とてもズルイと思う。

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