君に届け (実写版) Kimi ni Todoke (ME to You)
2010年 日本映画 4ツ星 ドラマ 学校 恋愛座右の銘は「一日一善」
おもしろかった。爽子はあまりに純粋なので、心に負い目があると正面に立てない。そんな爽子が少しずつ周囲を変えていき、爽子自身も成長する。殺人も魔法もないが、興奮してしまった。
意外に気に入ったのは、くるみ。彼女の行為は許されないが、美貌と知略の奥に潜んでいたのは、ひたむきな恋心だった。委員会のあとで風早と接するシーンが素晴らしい。
(ずっと好きだった風早に、自分の悪行が知られた。
……と思ったが、ちがう。爽子はバカ?
まだ風早の恋人になれるかもしれない。
いや、隠し通せるはずもない。もう無理だ。
でもせめて、気持ちを伝えたい。
今なら言える。今しかない!)
一瞬の沈黙に、彼女の葛藤が透けて見える。結果は敗れたが、風早に嫌われることはなかった。爽子の気遣いに感心する。だからこそ、くるみも変われたのだろう。
多部未華子のやぶにらみが素敵。