タイタンの戦い Clash of the Titans

2010年 外国映画 2ツ星 アクション ファンタジー:剣と魔法

「ありきたり」にも届いてない

巨大生物やカメラワークは迫力あるけど、このくらいじゃ、もう驚かない。おまけに最近はギリシャ神話ブームで食傷気味。となればストーリーに目が向くわけだが、これまた目新しさはない。

とにかくペルセウスに魅力がない。『ニーベルングの指環』(2004)のジークフリートのような克己心も、『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)のフロドのような郷土愛もなく、ただ状況に流されるばかり。なんだかゼウスに利用されているようだが、オリュンポスの神々は人類の敵じゃなかったの? ペルセウスとアンドロメダの関係も稀薄すぎる。助けた姫と結ばれるラストはありきたりだが、ペルセウスとアンドロメダはその元型だろうに。

「ありきたり」の物語をきっちり描くことは難しい。してみると『アバター』(2009)はよくできていたと思う。

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