ポカホンタスII/イングランドへの旅立ち Pocahontas II: Journey to a New World

2ツ星

あっと驚く乗り換え

自分たちの価値観のみ善とし、それを解さぬものを野蛮とする白人の傲慢さが、たっぷり描かれている。ポカホンタスは辱めにも等しい仕打ちを受けるが、これが外交の現実と言われれば返す言葉もない。

しかしポカホンタスがジョン・ロルフに乗り換えたことで、もろもろの感慨は吹き飛んだ。史実に照らせば、ポカホンタスはジョン・ロルフと結婚しているが、誘拐され、一年にわたって監禁された末の結婚であり、毒殺の疑いまである。これを幸福そうに描くのは問題だろう。１作目の悲壮感あるラストも意味を失った。

ディズニーは実在する人物でフィクションを作るべきではない。すなおに楽しめないよ。