ウォーキング・デッド シーズン2 (全13話) The Walking Dead (season 2)
2011年 海外ドラマ 4ツ星 モンスター:ゾンビ 文明崩壊後スタイルが確立された
シーズン2はダリルとデールの人気が急上昇したね。
ダリルには荒れた性格になるだけの背景があった。リックによって仲間との交流を得たダリルは、役に立とうとする。社会の崩壊によって更正するなんて、皮肉な話だ。しかし共感できる。
デールも魅力的だ。老人の智慧が役立つゾンビ映画があっただろうか? デールは瞬間の判断より、その後の影響を憂慮する。問題と対決するより、問題を顕在化させないようにする。ハイウェイでのセリフが印象的。
「多数のために少数を犠牲にするって議論を、なるべく避けたいんだ」
そんなデールも、アンドレアの幼稚さや、ショーンの弱さはどうしようもない。デールの死は衝撃的だった。カールと同じくらい、生き残ってほしかった。
文句の着けようがないクオリティだが、不安もある。『ウォーキング・デッド』はいつでも登場人物を殺せるし、補充できる。緊張感を維持するのも簡単だ。スタイルが確立されてしまったため、惰性でエピソードが量産される恐れがある。
思えば『X-FILES』もそうだった。シーズン2でスタイルが確立され、ルーチンワークに堕ちていった。もしかすると、『ウォーキング・デッド』の最高潮はここで、あとは駄目になるかもしれない。
まぁ、憂慮しても仕方ない。不安になるのは、アメリカのテレビドラマだから。中毒性、習慣性の高さは、アメリカのテレビドラマの長所であり、短所でもある。
- What Lies Ahead (長い旅路の始まり)
ハイウェイでゾンビの大群に遭遇。ソフィアが行方不明になる。
- Bloodletting (命の代償)
カールが撃たれ、ハーシェルの農場で手当を受ける。危機的状況がつづく。
- Save the Last One (最後の銃弾)
シェーンが薬を持ち帰るが、オーティスが犠牲になる。
- Cherokee Rose (白いバラ)
グレンとマギーが接近し、ローリーの妊娠が明らかになる。
- Chupacabra (無限の生命力)
ダリルが転落し、撃たれる。グレンは納屋にウォーカーがいることを知る。
- Secrets (明かされる秘密)
銃の撃ち方をおぼえたアンドレアがショーンに接近する。ローリーの事情を察したリックは理解を示す。デールはショーンへの危機感を募らせる。
- Pretty Much Dead Already (死の定義)
リックはハーシェルに共存と危険排除を求めるが、シェーンの暴走でぶちこわしになる。ソフィアが見つかる。
- Nebraska (希望という幻想)
ハーシェル、リック、グレンは町で別のグループに遭遇する。ハーシェルは農場が危険な状況にあることを理解する。
- Triggerfinger (繰り返されるウソ)
救出したランダルの処遇について紛糾する。うそをつくシェーンをローリが拒絶。シェーンの孤立が深まる。
- 18 Miles Out (決闘)
ランダルが回復するが、農場の位置を知っているため解放できない。マギーの妹ベスの自殺騒動でローリーとアンドレアが対立する。
- Judge, Jury, Executioner (生かすか殺すか)
デールはランドルの処刑に反対するが、聞き入れられない。カールは子ども扱いされることを憤慨する。その夜、デールはウォーカーに襲われる。
- Better Angels (深い森の中で)
シェーンはランダルを逃がして、そのすきにリックを殺そうとする。
- Beside the Dying Fire (壊れゆく人格)
川が干上がり、農場にゾンビの大群が押し寄せる。逃げ延びたリックは独裁者になる。
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