ちいさなプリンセス ソフィア / はじまりのものがたり Sofia the First / Once Upon a Princess

2013年 海外ドラマ 5ツ星 ファンタジー:童話 @ディズニー

ありそうでなかったプリンセス

あらすじ

靴屋の娘だったソフィアは、お母さんが王様と結婚したことで、プリンセスとして宮廷に上がる。義父ローランド2世、義兄ジェイムズ、義姉アンバー、執事のベイリーウィックはやさしく、ソフィアにいろんなことを教えてくれる。
家族になったソフィアのため、ローランド2世は舞踏会を開いてくれるという。ちゃんと踊れる自信がないソフィアは、宮廷魔法使いのセドリックに教わった呪文を唱えるが...。

フル3Dアニメだが、表情は豊かで、よく動く。そして、動きすぎない。黎明期の3Dアニメはカメラワークが激しく、酔うことが多かったから、だいぶ熟成したなと思う。

さらに驚くのはストーリー。プリンセスはルサンチマンを刺激するから、不幸な境遇からスタートするのが定石だ。しかしソフィアの場合、苦労らしい苦労はなく、試練らしい試練はなく、まわりはみんな善良で、ソフィア本人もすなおだ。しかしそれでもトラブルはある。明確に悪いやつがいない分、やっつけて解決しない。まったく先が読めないストーリーになっている。これは本当にすごい。

考えてみれば、この作品を見るような現代人は、みんな貴族のようなもの。いまさらプリンセスの不幸を喜んだりしない。ソフィアは現代に即した、新しいプリンセスと言えるだろう。

いやはや、すごい作品が出てきたもんだ。

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