ソイレント・グリーン Soylent Green

1973年 外国映画 4ツ星 SF 刑事・警察 管理社会

オチを知っていても、見たほうがいい

人口増加、資源の枯渇、食糧難、格差社会、人心の荒廃──。人間を「本」や「家具」として扱うことが当たり前で、安楽死も日常になってしまった。ソーン刑事は高潔そうに見えるが、事件現場の食品を掠め取るくらいは気にしない。善人が残っていない世界。これが40年前の人が考えた50年後の未来なのか。

私が見たのは2013年──。「ソイレント」という合成食品が発売されたので、元ネタに興味をもったから。ストーリー(オチ)を知っていたので退屈だったけど、最後の警告は胸に響いた。主人公の叫びに人々が動揺しないのは演出だろうか。世界はすでに終わっているようだ。

古典への敬意をさておくと、やっぱり演出が足りない。
ソイレントはどのように食べられているのか? 天然食を知らない人は欲求もないのか? 家や家具として扱われる人は、富豪や貧民をどう見てるのか? 富豪のサイモンはどうして殺されたのか? 神父はなぜ沈黙したのか? 暴動で捕まった人々はどうなったのか? 安楽死させる公共施設「ホーム」の位置づけは、ソイレント・グリーンの開発の前と後で変化しただろうか?
殺し屋タブの視点も見てみたい。もう1人の主人公になり得ただろう。いまの技術と感性でリメイクしてほしい。

「ホーム」から出てきたトラックはソイレント社の工場前で運転手が交代する。ホームの運転手は死体がどこへ行ったか知らないし、工場の運転手は原料がなにか知らない。担当者に心理的ストレスをかけず、うまく使っている。さらっと流されたけど、怖いシーンだった。

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