[レビュー2009年07月24日に発表された 

エスター Orphan

家族 殺人鬼 狂気 障害
更新日:2020年08月24日(月) 18:25 [Edit]

エスターはなにを求めていたか?

 2020年に鑑賞。すでにエスターの正体を知っていたが、それでも「こわっ」と思えた。おもしろかった。いっぽう「もどかしい」「ありきたり」に思えるシーンもあったが、前情報を知ってから見たせいだろう。

 主人公ケイトは3人目の子供を流産したことでアルコール依存症になった。そのためエスターの異常を訴えても信じてもらえない。ホラー映画じゃ定番の構図で、おもしろいんだけど、ちょっと崩してほしかった。たとえば夫婦が危機感を共有しても状況を打破できないとか、夫がエスターと関係を持ったと疑うとか。夫ジョンが馬鹿で、萎える。

 本作の魅力はやっぱりエスター。演じるイザベル・ファーマンは当時12歳だが、ほんとに「見た目は9歳だが実際は33歳」に見えた。
 33歳ってのが絶妙だね。これまでなにを経験して、コールマン家になにを求めていたのか。ケイトへの態度が雑だったのも、なにか理由がありそう。狂ってるにせよ、彼女の言い分も聞いてみたかった。

 コールマン家の邸宅、暮らしぶりはゴージャスで、いちいち嘆息した。まぁ、そうでなければ養女を迎えられないか。しかしまぁ、何不自由ない暮らしをしながらマギーは、3人目の子どもを流産して心を病んだ。難聴の娘、多感な息子はほったらかし。実子より養女ばかり見てる。どうなのよ。
 ケイトは被害者だが、わがままでもある。映画はケイトの問題に触れることなく終わる。まぁ、夫が亡くなったから、これから大変だろうけど。
 そんなケイトに、同年代のエスターはさぞ苛立っていただろう。

 ケイトの弱さ、エスターの苦悩。
 そのあたりも見たいと思ってしまうのは、求め過ぎだろうか。

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