ゾディアック Zodiac

2007年 外国映画 2ツ星 実話に基づく 殺人鬼

なにをしたかったの?

実在の連続殺人事件「ゾディアック事件」を描いている。どこまで事実で、どこからフィクションなのか? 最終的に容疑者の名前を挙げているが、証拠はなく、立憲もされてない。事件は未解決のまま。
事件を立証できないから、せめて映画で暴露したのか・・・?
法的・倫理的な是非を置いとくと、それで関係者の無念が晴れるのだろうか? わからない。

娯楽映画としては失格。犯人は意味なく、無辜の人々を殺していく。思想もドラマもない。『セブン』も同じくらい不快だが、犯人の個性が見えた。本作にはそれもなく、しかも逃げおおせてしまう。ストレスだけ残る。
言うことを聞いて縛られたまま刺されたカップルがあわれ。男は生き残ったようだが、自分の判断を悔やむことだろう。まさか犯人の目的が殺害とは思わないから、まちがったわけではない。胸クソ悪い。

主人公は漫画家で、事件を追う動機がない。追うべき立場の人々は疲弊して、なにも残らない。筆跡鑑定にこだわる理由がわからない。

あと、「○日後」「○週間後」と時間が進んでいくが、最初の事件から「○日後」に統一してほしかった。

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