ダイバージェント Divergent

2014年 外国映画 2ツ星 SF 管理社会

異端者なのに、仲間がいる。

最終戦争から150年後、残された人類は性格ごとに5つの派閥──【勇敢】、【高潔】、【平和】、【無欲】、【博学】──に振り分けられて暮らしていた。

なんじゃそりゃあああーーーー?

同じ性格の人間ばかり集まれば、無慈悲な社会になるだろうと思ったが、想像よりずっとソフトな歪みしかない。社会シミュレーションを見せたいわけじゃないようだ。

主人公はどの派閥にも属さない(どの性格も兼ね備える)異端者だって。きゃー、かっこいい! 要するにふつうの人間が異世界に召喚されたようなものだが、主人公がコミュニケーションで戸惑うことはない。そんな馬鹿な。主人公には余分な性格があるのだから、仲間たちに奇異な目で見るだろうし、理解されないことに主人公はショックを受けるはず。そうした葛藤は主題ではないようだ。

ではなにをやりたかったのか?
美しく、快活で、慕われる異端者。
まぁ、それだけか。

原作はヤングアダルト小説だって。アメリカにおけるライトノベルのようなものだろうか。なるほど『トワイライト』、『ハンガー・ゲーム』に似たテイストがある。栄養がない食べ物のようだ。


ダイバージェント
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