メカニック:ワールドミッション Mechanic: Resurrection

2016年 外国映画 3ツ星 主人公は殺し屋

ザ・アクションスター!

あらすじ

 殺し屋から足を洗ったビショップ。兄弟子クレインに恋人を誘拐され、やむなく3件の暗殺を引き受ける。2つの暗殺に成功。3人目のターゲット・アダムスは殺さず、共謀してクレイン殺害を企てる。女を救出し、クレインを殺害したビショップは、ふたたび自分の死を偽装して足を洗うのだった。(おわり)

 映画『メカニック』(2011)の続編。ジェイソン・ステイサムは似たようなアクション映画に多数出演してるから、内容を忘れてしまった。自分のレビューを読み直すが、それでも記憶があいまい。ほかの映画と混じっている。やれやれ。

 ジェイソン・ステイサムが演じる殺し屋は、「いい殺し屋」。ターゲットは悪党限定だから、ストレスなし。仕掛けは大胆、アクションはど派手。どんなピンチも華麗にすり抜け、敵の銃弾はかすりもしない。まさにアクション映画、まさにアクションスターだった。しかしキャラクターとしての魅力はない。いつものジェイソン・ステイサムだった。

 ヒロインは美人で、元兵士で、人道主義者で、悪党に脅迫されてビショップを釣るエサ(恋人)の役をやらされる。正体はすぐ露見するが、そのままビショップと恋仲になり、誘拐される。ビショップは彼女を救うため、暗殺を引き受ける。まんま悪党のシナリオ通りじゃないか。これでヒロインに害意がなかったら驚きだが、なんもなかった。途中の救出失敗もそうだけど、尺稼ぎが目立つ。これだけ属性を搭載し、それなりに活躍もあるのに、ヒロインの存在感は乏しい。なんともはや。

 3人目のターゲットが、トミー・リー・ジョーンズだったのは驚き。これまた「いい悪党」と来たもんだ。「いい殺し屋」と手を組んで、そのまま映画の最後まで出演する。楽しそうでなにより。

 兄弟子クレインはぱっとしない。ジェイソン・ステイサムの手口を知り尽くし、先の先まで読んでるような期待感もあったが、なんもなかった。狂気も控えめ。

 なにもかも薄味な続編だった。

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