フォース・プラネット Approaching the Unknown

2016年 外国映画 2ツ星 SF 宇宙開発

わがまま中年男の破滅。

火星に向かう宇宙飛行士の奮闘を描く。主人公は土から水を生成する装置「水炉」を発明し、この水炉があることで火星植民計画がスタートしたと言う。つまりテラフォーミング装置なのだが、この水炉の故障で主人公は危機に陥る。つまり宇宙船内で使われる水も、土から生成していたのだ。土は現地調達できるのだから、水を持っていけばいいのに。

しかも主人公は、自分が火星に生きたいばっかりに、装置の故障を秘匿する。故障が露見し、帰投を命令されても無視。装置が故障していたら、火星に到着しても無意味だろうに。

こうなると不自然さを我慢できなくなる。重力があるのはいいけど、紙の本を持ち込めるのか、船内で火を焚けるのか、地球との更新にタイムラグがないのか。そもそもワンオペはありえないだろう。

主人公のモノローグは多いが、火星に執着する理由はわからない。さらに宇宙の描写も派手になって、だいぶ興味を失った。
そしてラスト。火星に到着して、そこで終わり。主人公が基地を設営できたかどうかも不明。そこで終わらせる理由がわからない。この映画は、中年のわがままを正当化したかったのか?

「ワンオペ宇宙飛行士」を描いた映画は増えたけど、アタリがないなぁ。

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