シェトランド S3「過去の啓示」(全3章) Shetland 3

3ツ星

物語の常識に入っていけない。

舞台はイギリス最北端にあるシェトランド。人口が少ないため、住人はみな顔見知り・・・らしいのだが、劇中にそうした説明や描写はない。
緯度が高いため夜でも明るいが、会話と時計から察するほかない。気づくものは気づくが、見落としたものも多いだろう。第３シーズンだから説明を省いているのだろうか？　イギリス人なら「シェトランドが舞台」と聞いて察するのか。もし「礼文島」というドラマがあったら、その特殊性を描いてほしいし、その特殊性が引き起こすドラマを見たいけど、どうなんだろ？

主人公がまた朴訥で、感情移入しづらい。善良で、だれにでも親切だが、問題点が見当たらない。あちこちで「連絡して」と言ってるが、携帯が鳴りっぱなしになるんじゃないの？

シーズン３の題材は冤罪事件。閉ざされた島の、さらに閉ざされた警察内部に犯人がいたわけだが、登場人物たちの受け止め方がよく見えない。仲間を売って、警察の評判を貶め、市民団体を調子づかせることをした主人公は、どんな代償を払うのか？　そこが重要じゃないの？

そして無情な結末。
わからない。
このドラマの常識がわからなかった。