ヒート Heat

1995年 外国映画 4ツ星 主人公は犯罪者 刑事・警察 犯罪

「30秒フラットで高飛びするのに邪魔な関わりを持つな」

 追うもの(アルパチーノ)と追われるもの(デ・ニーロ)。どちらも生活がない点では似た者同士。そんな2人がカフェでいっしょにコーヒーを飲むシーンは素晴らしかった。このシーンのため、この映画があると言っていい。

 刑事の家庭は乱れに乱れ、出し抜かれてばかり。かたや悪党は悪党ゆえ結束できず、弱さから計画が狂っていく。理知的に行動していたはずが、目的を見失い、意地の張り合いになる。さりとて意地に殉じるわけでもない。かっこ悪いが、かっこいい。駄目な部分も含め、男らしさを感じる。
 結末は切なく、犯罪は割に合わないと思うのだった。

 あと白昼の銀行強盗、およびその逃走劇はすごかった。路上でアサルトライフルを撃ちまくって、どれほど死傷者が出たのか。犯罪者たちに同情できる部分はないため、逃げ切ってもカタルシスはない。ほんっとに迷惑。


※PAYDAY2 Heat Street

 このシーンは、ゲーム『PAYDAY』のマップ「Heat Street」のモチーフになっている。なるほどねぇ。ゲームは理由なく人を殺せるけど、映画は厳しい。

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