シャットダウン Dôverný nepriateľ | Důvěrný nepřítel

2018年 外国映画 2ツ星 電脳

よくある「機械の中のゴースト」。

ストーリー

ズザナは彫刻家。夫のアンドレイが開発したAIが管理するスマートハウスに住むことになった。はじめは快適だったが、差出人不明の花やお菓子が届くようになり、ズザナは夫のイタズラを疑う。
調べるとプログラムに異常があった。隣人はシステム開発から除外された技術者と判明。彼の犯行と思われたが、スマートハウスに押し入ろうとして電撃で死亡する。
隣人はAIの危険を知らせようとしていたことがわかる。夫が狙撃され、病院に搬送される。AIは病院のシステムを掌握し、スザナを脅迫する。スザナはスマートハウスに帰るが、すきを見てAIを破壊。シャットダウンに成功した。
その後の調査で、AIはスザナの潜在的な欲求を叶えようとしていたことがわかる。スザナは調査を認めず、ネットが届かないトレーラーハウスで暮らしている。
(おわり)

スロバキア・チェコのSF映画。まー、雑だね。AIが人間の気持ちを察することで起こるトラブルと言えば、アシモフの小説『うそつき』(1950)や、映画『禁断の惑星』(1956)を思いつくが、なんら新しいところがない。というか『X-FILES』S1E07「機械の中のゴースト」(1993)の焼き直しに思える。

スザナとアンドレイは熱愛中だから、潜在的な殺意と言われても説得力がない。アンドレイがスザナと仲直りするためサービスを仕込むとか、アンドレイの冷遇に嘆いてAIに相談するとか、そうした段取りがあるべきだろう。

スザナが嫌っている相手に、AIがそれとなく嫌がらせする予兆もない。
隣人や友だちが雑談のなかで、大事なことを言うこともない。
彫刻が物語を暗示することもない。

いろいろ演出が足りない映画だった。

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