アリータ: バトル・エンジェル Alita: Battle Angel

2019年 外国映画 2ツ星 SF アクション サイボーグ スポーツ ロボット 電脳

原作愛はわかるのだが...

漫画『銃夢』は連載時から読んでいた。TUNED編の大転換に驚き、唐突な幕引きに戸惑った。のちに『銃夢 LastOrder』がスタートして喜んだが、あそこまで飛び抜けたストーリーになるとは思わなかった。
振り返ると、『銃夢』の魅力は序盤のクズ鉄街に集中していた。キャメロン監督の実写映画は、その魅力的なところを映像化してくれる。じつに長い間、期待と不安が交錯していた。

視聴してみると、原作愛が詰まっていた。漫画のコマを忠実に再現している。ガリィ、じゃなくてアリータの目が大きいことも、アメリカ人から見た日本文化として受け入れた。それはいい。
しかし物語はおもしろくない。
あまりに駆け足で、骨が揃っていない。アリータもヒューゴも中途半端で、人間味を感じない。だからアクションにも、その報酬にも興奮できない。

終盤の展開については言葉もない。どうしてそうなるの? なにがしたいの? どこへ向かっているの? 『銃夢』を見ていたはずだが、別のナニカに変わってしまった感じ。

これほど原作愛があるのに、どうしてこんなに粗いのか?
映像化に恵まれない作品なのか。私が期待するイメージがズレているのか。
わからない。


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