氷河戦士ガイスラッガー (全20話) Glacier Warrior Guyslugger

1977年 アニメ 3ツ星 サイボーグ タイムトラベル ヒーロー 地球外生命 変身

かっこいいの詰め合わせ。

 『サイボーグ009』のコンパクト版。シキ・ケンはの009(島村ジョー)に、ミト・カヤは007(グレート・ブリテン)に外見と性格が似ている。オノ・リキは005(ジェロニモ)、タニ・マリは003(フランソワーズ)も重なる。イイ・タロは性格的にもシルエット的にも、いいアクセント。色分けされた戦士という点では『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975)の焼き直し。つまり、目新しいところはほとんどないが、興奮してみてしまった。

 特徴的なのはソロン攻撃。メンバーは戦闘フォームに変身。ヘルメットの形状がメンバーごとに異なることも、オノ・リキだけ変わらないこともうれしい。シキ・ケンの前髪は整えられ、両目が見える。変身による効果はわからない。ソロン号はドリルを突き出した突撃形態に変形。あとは貫通してもヨシ、乗り込んで暴れてもヨシ。変身と変形──。子どもが喜ぶツボをしっかり押さえている。

 主題歌にあるとおり、彼らは三万年前の戦士たち。インベム軍団と戦うためサイバノイド戦士になったが、出撃することなく眠りに就いた。目覚めると、守るべき故郷はない。まったく別の国(人類)が栄えている。ふたたびインベム軍団が襲来してきたのは、むしろラッキーだった。こうした悲哀のあるプロットは石森章太郎らしい。まぁ、子どもたちは注目してなかったが。

 全20話とコンパクトなためか、たびたび再放送された。主題歌も印象的。あのとき子どもだった世代なら「あったあった」と思い出せるだろう。

ページ先頭へ