アド・アストラ Ad Astra

2019年 外国映画 2ツ星 SF セカイ系 宇宙開発 家族 狂気

余計なものが多すぎる。

 心を閉ざした宇宙飛行士が父親との再会を通じて「人のつながり」を取り戻すお話・・・っぽい。

 しかしそのために「太陽系全域に影響するサージ電流」とか「地球外生命体を探査するリマ計画」、「海王星への往還」が必要だっただろうか? 「そっくりさんが隣の柱にいること」も「軌道エレベーターからの落下」も「作業員がパラシュートを装備していること」も「父の友人が監視役になって離脱」も「毛布と枕が125ドルすること」も、「陳腐化した月世界旅行」、「月面における略奪行為」、「実験動物の反抗」、「火星からのメッセージ送信」、「宇宙船の強奪」、「太陽系の情報送信」もいらない。むしろ、あるだけ邪魔。

 さらに主人公が情緒不安定なため、さっぱり没入できない。父親を敬愛してるかどうかも、確信がもてない。宇宙船を強奪した時点で、完全な危険人物。狂った(かもしれない)父親と向き合う息子が、観客に正気を疑われてどうするのか。

 結局、父親は狂っていたのか? 映画をずっと見ていたはずなのに、わからない。なんで海王星のリングに板をもって突っ込むの? なんで核爆発が推進力になるの? なんで奥さんと復縁できるの? 主人公は殺人犯でしょう?

 映像はよかった。とりわけ落下シーンは圧巻。

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