ターミネーター:ニュー・フェイト Terminator: Dark Fate

2019年 外国映画 2ツ星 タイムトラベル ロボット:自律型 @A.シュワルツェネッガー

もったいない!

傑作『T2』の続編を、ジェームズ・キャメロン、アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトンが作ると聞いて、そりゃあ期待したが、じっさい見てみると微妙だった。映像はすごいけど、ストーリーがふにゃふにゃ。訴えかけるメッセージもない。これ、ほんとにキャメロン監督が撮影したの? なんか途中で飽きちゃったのではなかろうか?

Rev-9(新型ターミネーター)

強すぎる。人間に化けて、物理攻撃が効かないのはT-1000と同じだが、T-3000における磁力のような弱点がないためアクションも虚しい。1体のRev-9と、訓練された人間、強化人間、ターミネーターで包囲する構図もかっこ悪い。パワーパックの倒し方も唐突。
スカイネット製のT-800(ターミネーター)をどのように認識していたのだろう? 異なる世界線で自我をもったロボット同士の対話なのに、あっさり終わってしまった。

サラ・コナー

かっこいい。これまで何体のターミネーターを、どうやって破壊していたのだろう? それだけで数本の映画を撮れそうだ。しかしそれは、「野良ターミネーターによる生きがい支援」だった。なんだそりゃ? ここでサラ・コナーは存在意義を失い、戦闘要員になってしまった。ひどい。

グレース(エンハンスド・ヒューマン・ビーイング)

ターミネーターとサラ・コナーがいるなら、彼女は不要。役割がかぶってる。ターミネーターがいなければ、もうちょっと緊張感が増しただろうに。
ジョン・コナーは自分を産んでもらうため、カイル(父親)を送り込む以外の選択肢はなかったが、ダニーはいかなり理由でグレースを過去に送ったのだろう?

ダニー・ラモス(新しい司令官の卵)

前半はぎゃーぎゃーうるさく、中盤以降は素質の片鱗を見せようと必死。共感できるところがない。そもそもメキシコの組立工が司令官(救世主)になることに、ロマンがあるだろうか?

ターミネーター(野良T-800)

登場時は驚いた。贖罪のためサラを支援していたというが、ターミネーター破壊はリスクが高すぎる。サラが破壊したのはスカイネット製か、リージョン製か? 前者なら野良ロボットにならないし、後者ならサラがリージョンの存在を知らないことは奇妙。
また司令官はどうやってT-800の存在を知ったのだろう? 「未来の自分に教わった」が通じるなら、宇宙のあらゆる秘密を知ることができてしまう。暗殺ロボットがアイデンティティを失い、人間の母子を守護する父親になるまでのドラマを省くのも不可解。

リージョン

サラとジョンの戦いが無駄でなかったと示すために設定された、新スカイネット。それ以外の意味がない。だったらスカイネットでいいじゃん。

うーーーーーーん。あれこれ考えるほどの厚みがない。アーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンで映画を撮るなんて、もうできないことなのに。もったいない。

ターミネーター
本編
サラ・コナー・クロニクルズ(TSCC)
  • 2008 第1期(全9話) ... 少女型ターミネーターはすべてを語らない。
  • 2008 第2期(全22話) ... スカイネットも人類抵抗軍も一枚岩じゃない。

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