ストックホルム・ペンシルベニア Stockholm, Pennsylvania

2015年 外国映画 2ツ星 実話に基づく 家族 狂気 誘拐

「説明しないぞ」という強い意思。

ストーリー

4歳のときに誘拐され、17年地下で監禁された女性が、警察に救出され、親元に帰された。しかし誘拐前の記憶がないため、両親は他人でしかない。両親は失われた時間を取り戻そうと懸命にアプローチするが空回り、母親は娘を部屋に閉じ込めてしまう。女性は外へ逃げ出し、街をさまよう。家族を求め、幼女誘拐を考えてしまう。

びっくりするほど説明がない。主人公が誘拐され、救出されたことも、終盤まで明かされない。なにも知らずに見たら、母と娘の関係に首を傾げるだろう。途中で父親が退場するが、その経緯もわからない。作劇上の意味もわからない。なぜここまで説明しないのか? わからない。

映画のタイトルはストックホルム・シンドロームから来ているようだが、このケースに当てはまるのだろうか? 主人公は両親より誘拐犯を親しく思っているが、誘拐犯に利する行動はしていない。ストレスから愛情を錯覚しているのではなく、本当の愛情が芽生えているようだ。

シアーシャ・ローナンは美人。物憂げな表情に魅了される。しかしそれも映画の主題と関係ない。

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