両国のちゃんこ鍋
2000年 東京都:東部 郷土料理 鍋ものいま住んでいるところから両国は、微妙な距離にある。
近いといえば近いが、まっすぐ電車は走ってないし、歩いていくのは面倒だ。そんな両国駅にふらっと下りる機会があったので、両国を楽しむことにした。
つまり、ちゃんこ鍋を食べることにしたわけだ。
両国はちゃんこの店でいっぱいだった
こんなにあるとは思わなかった。駅前は、ちゃんこ鍋の店でごった返していた。あまり考えなしで下りちゃったので、どれを選べばいいのかわからない。1軒ずつメニューや値段を確認するが、ちゃんこ鍋としての必須条件がわからないので、やはり選びようがない。
※ちゃんこの店でいっぱい
適当な店に入って、適当に注文する
出てきた鍋を彼女と食べていく。まぁ、うまいね。
だけどこれは、ちゃんこ鍋として美味しいの?
よくわからない。
※ちゃんこ鍋
両国=すもう=ちゃんこ鍋
という公式が頭にインプットされていたけど、よく考えてみるとおかしい。相撲部屋で鍛えた料理人が駅前に集まっているわけじゃないからだ。さらに調べてみると、ちゃんこ鍋そのものが幻想だった。
ちゃんこ(鍋)
ちゃんことは相撲力士の食事全般をさす言葉であり、鍋だけがちゃんこというわけではない。しかしながら相撲力士は(相撲を行うための体格を身につけるため)鍋を食べることが多く、それが広く知れ渡ったのがちゃんこ鍋である。
イメージが多重に重なって、本質から思いっきり外れてしまった。しかしまぁ、「両国でちゃんこ鍋を食べた」と書くと、なんとなくハッピーなイメージになる。これがいわゆる、「人はパンのみにて生くるにあらず(新約聖書)」というやつだな。
たぶん。