手打ちそば・こいけ / 秩父そばを食す
2005年 埼玉県 そば近年、そばに目覚めつつある。
「そば好き」と断言できないのは、そばの味が多様すぎるからだ。うどんは、どこで食べても似たような味だけど、そばはちがう。食べれば食べるほど、そばの味がわからなくなる。
芝桜の丘を降りた私たちは、「手打ちそば・こいけ」に立ち寄った。秩父で十割そばを食べさせる店として有名。国内産の蕎麦粉にこだわり、石臼で自家製粉した、のどこしがよい手打ちそばが評判だという。
この店は「芝桜の丘パンフレット」にも紹介されている。
なので、大勢の人が詰めかけるだろうとは思っていたが...想像以上だった。ウンザリするほど人が並んでいた。
※1時間待ち
1時間後、ようやく店内に入った。しもたや(商家ではない、普通の家)風の店だ。さっそく田舎そば(850円)と三色もり(1,700円)を注文。注文されてから茹でているらしく、店内でもさらに待つことに。ふぅむ。
※手打ちそば・こいけ
お茶をすすっていると、そばがやってきた。田舎そばは太かった。なのでコシが強い。くみくみと、よく噛んで食べる。くみくみ、くみくみ...。ツユは濃い口。醤油の味が強い。くみくみ、くみくみ...。薬味の葱、生姜、山葵は使わなかった。
※田舎そば(850円)
三色もりは、田舎そば(太麺)、せいろ(細麺)、変わりそば(芥子入り)の3種だった。
麺が細くなると、だいぶ食感が変わるね。こちらはズズーッと食べられる。でも、コシは強い。芥子入りは、変わりそばというだけあって、変わっている。風味としては胡麻に近い。それもかなり強い。おもしろいけど、そばという感じがしない。石臼挽きの十割そばのわりには、風味が弱い気がする。
のどごしの素晴らしさを絶賛する人は多いが、コシが強さが邪魔しているような。もう初夏だから、蕎麦粉の味が落ちてきているのかもしれない。せいろを2枚くらい注文して、一気に食べた方が楽しめるのかもしれない。
※三色もり(1,700円)
よくわからない。
コシが強いのと、固いのはどうちがうの? のどごしがいいのは、ツルツル麺? ザラザラ麺? 更科そば(白い麺)は、そばの香りが弱いのに、なぜ高い? そばは、味わって食べるもの? ズズーッと一気に食べるもの?
よくわからない。
でも、また少し食の世界が広がった。自分が「そば好き」かどうかを確かめる旅は、もう少しつづきそうだ。