カルタゴ / チュニジア料理の会
2007年 東京都:西部 世界の味 国:アフリカ 酒先だってboulifaさんという人物と知り合った。
チュニジア共和国
boulifaさんは、青年海外協力隊でチュニジアに2年間赴任していたという。それはどんな経験なのだろう? そのboulifaさんが「都内でもっとも現地に近い味」と評する店が中野にあるという。
私はアフリカのことはまったく知らないが、こんな機会でもなければチュニジア料理を食べることはない。というわけで、ぜひにとお願いして、案内してもらうことになった。
※中野・カルタゴ
人数がそろえば、メニューをたくさん食べられる。
いろいろ呼びかけて、総勢5名で行くことになった。
チュニジアって、どこ?
チュニジアはアフリカの共和国。アルジェリアとリビアにあいだにあって、九州2個分くらいの面積がある。言語はフランス語とアラビア語。
ちなみに「カルタゴ(carthago)」はチュニジアにある古代都市の名前。世界遺産に登録されている。
※店内の様子
店内で観光案内のビデオが流れていたんだけど、空と海の青さ、壁の白さ、渇いた大地の対比が美しかった。いわゆるブラックアフリカ(サハラ砂漠より南の地域)とは雰囲気がぜんぜんちがうようだ。
地中海の味
まずはビールで乾杯。
チュニジアをはじめ、モロッコやパレスチナのビールを注文する。どれも風味がちがっておもしろい。嫁は「アイラン」というソフトドリンクを飲んだ。トルコのヨーグルト・ドリンクなのだが、塩味が効いてて不思議な味わいだった。
※カサブランカ(モロッコのビール)
チュニジア料理はオリーブ料理をベースに、新鮮な肉や魚、野菜をふんだんに使うのが特徴。アフリカ内陸より地中海沿岸の国々(イタリアやフランス、モロッコ、ギリシャ、トルコ)の影響を強く受けている。
いろんな文化が混ざっていると言うことは、それだけ気候や風土に恵まれているのだろう。
※アラビアパンと焼き野菜のサラダ
※キプロスの焼きチーズ:食べるとキュッキュッと音が鳴る
チュニジア風春巻き・ブリック
そんなチュニジアを代表する料理の1つが「ブリック」。
パリパリの皮に半熟卵と具(ツナか挽肉)が入ってる。ナイフを入れると、とろーり卵があふれ出してくる。ぱらっとハリッサ(チュニジアの基本調味ペースト:辛い)をかけて食べる。なかなかウマイ♪
※具を完全に包んでしまうのがチュニジア風
※半熟卵がとろーり(皿にこぼすのは減点らしい)
仔羊のクスクス/白身魚のクスクス
そしてお待ちかねのクスクスが登場。
先日の「アフリカンフェスタ2007」で食べたクスクスは粉末状だったけど、これは顆粒状だ。よく噛むと、デュラム小麦の甘さが口中に広がる。これがクスクスなのか……。
※仔羊のクスクス
※小さな粒だ
ラム肉は臭みもなく、おいしく食べられた。白身魚もちゃんと調理されている。クスクスにかけるスープも酸味がなくて、食べやすかった。
※ラム挽肉とナスの串焼き(ケバブ)
バクラヴァ・中東のお菓子
デザートとして「バクラヴァ」というお菓子を食べた。
見た目は菱形のパイなんだけど、食べてみてびっくり。めっちゃ甘いし、じゅわっと油が染み出てきたのだ。あとで調べてみたら、油じゃなくてシロップ漬けだったみたい。アフリカのお菓子は甘いものが多いようだ。
※バクラヴァ:パイのシロップ漬け
ほかのメンバーは、ロイヤルミルクティやシャーベットを食べた。
そのうち、ミントティは圧巻だった。ポットを高く掲げて、ダバダバと滝のように注いだのだ。写真を撮りたかったけど、つい見とれてしまった。少し飲ませてもらうと、ミントの風味がさわやか。おもしろいね♪
◎
チュニジア料理を食べながら、私たちはいろんなことを話した。
チュニジア赴任のこと、うどん新聞のこと、多数決の落とし穴、壁にぶち当たる年齢、自分を変えていくこと、人間への興味……などなど。
気がつけば23時、あっという間に時間が過ぎていた。
見知らぬ文化を体験するのは、やっぱりおもしろい。
世界が少しずつ広がっていく感覚がうれしい。
こういう試みは、今後も続けていきたいね。