朝霞駐屯地のサマーフェア / 自衛隊カレーを食べよう
2007年 埼玉県 戦跡・軍事施設 社会見学川越街道を走っていると、陸上自衛隊の広報センターが目に留まる。
いつか行ってみようと思うものの、なかなかタイミングが合わない。調べてみると、広報センターは毎月のようにイベントをやっていたので、「サマーフェア」に合わせてのぞいてみることにした。
※朝霞駐屯地 陸上自衛隊広報センター
自衛隊カレー お代わりは1杯まで
まっさきに向かったのはイベント広場。
サマーフェアでは野外炊事車で調理したカレー(300円)が食べられるのだ。お代わりも1杯まで許可されている。
※手慣れた動作でカレーがふるまわれる
屋外の椅子に座ってカレーを食べる。
ぜんぜん大したことない味だ。ルーも薄くて、かろうじて食べられる程度。しかし「自衛隊カレー」だと思えば、なんとなくリアルで、許せてしまう。
お代わりしたら、ルーが濃くなってた。味にばらつきがあるようだが、それもまたリアルか?
屋外展示:イベント広場にて
イベント広場には74式戦車や87式自走高射機関砲、UH-1H(多用途ヘリコプター)などが展示されていた。それっぽい雰囲気だけど、マニアに言わせるとマイナーな車両ばかりだとか。
※94式水際(すいさい)地雷敷設装置
※その下方ミラー
※大型トラックで敷地内を見てまわった
屋内展示
館内には、90式戦車やAH-1S(対戦車ヘリコプター)、空挺傘などが展示されている。
最初は「おぉッ!」と思うけど、さして広くないのですぐ見終えてしまう。しかしよくよく見てみると、装備体験コーナーやフライトシミュレーターなどもあり、意外と楽しめる。
※コンパクトにまとめられた館内
※めちゃめちゃ重たい防弾チョッキ
※偵察用バイク(XLR250R):気分はネイキッド・スネーク
3Dシアターは必見
『実録!レンジャー訓練』を見たけど、すごい内容だった。
次から次へと無理難題をふっかけられ、体力だけでなく精神力さえぼろぼろにされる。もはや訓練というよりイジメ、いや、拷問だな。
「抜かない刀を磨きつづける。誰に知られなくてもいい。」
といった将官の述懐が印象的だった。
しかし3Dである必要はないと思うな。
攻撃ヘリのフライトシミュレーター
AH-1Sの非行疑似体験ができる。
画面の映像に合わせてコックピットが動くんだけど、なかなか臨場感があって楽しめた。子どもしか並んでないところを見ると、子ども向けなのかな?
振武台記念館(旧陸軍士官学校皇族宿舎)
ふだんは公開されていない「振武台」を見学した。
自衛隊の将官がいろいろ説明してくれたんだけど、複雑すぎてよくわからなかった。裏を返せば、それだけ激動の歴史があったと言える。
※振武台
※ここ100年の歩み
※戦争の記憶
どれもニュートラルな視点で展示されていた。
反戦ムードも、戦争美化もない。思想的な押しつけがないのは気楽だが、身が締まる思いだった。その資料をどう解釈するかは、見る人の自由なのだから。
◎
自衛隊、もしくは軍事力に忌避感を覚える人は多いだろう。
しかし私は「無防備都市宣言」が有効とは思えない。とすれば、軍事力はどうしても必要になる。問題はその有り様で、日本の自衛隊は世界的にも誇れる組織だろう。なんせ設立以来、たった1人の外国人も殺していないのだから。
もちろん、議論の余地はあるけどね。
ともあれ、自衛隊の素顔をかいま見られたのはおもしろかった。
▼陸上自衛隊広報センター(JGSDF)
https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/prcenter/