銀座・はかりめ / ふたたび穴子専門店へ
2007年 東京都:都心部 和食 穴子・うなぎ「もう1度、穴子を食べたい」と嫁がいう。
今年3月に、日本橋「玉ゐ」で"あなごの箱めし"を食べた。
これが気に入ったらしく、また食べたいと言うのだ。同じところに二度行くのは駄目と断ったところ、別の穴子専門店を見つけてきた。
まさか穴子専門店が他にあるとは......。東京ってすごいな。
銀座「はかりめ」
銀座の店なので、夜は高かろう。というわけでランチタイムに訪れた。
靴を脱いで、座敷のような店内にあがる。畳の廊下が気持ちいい。最近オープンしたばかりなのか、カウンターや壁の白木が香りそうだった。
※黒豆のお茶が気分を和らげる
奥の半部屋に通される。
個室というほど閉ざされていないが、落ち着ける。密な関係になりたい相手と来るにはいいだろう。
ちなみに、「はかりめ」は穴子の別称なんだって。へぇ。
はかりめ御膳(2,100円)
3番目に豪勢なメニューを注文する。
穴子のひつまぶしにオプション装備したものだった。最初にお造りが出てきて、食べ終わるとサラダが運ばれてくる。お盆に載せていっぺんに持ってこないあたり、上品さを感じてしまう。
- サラダ
- お造り(穴子)
- 豆漉おぼろ豆腐
- 鶏卵仕立て椀
- ひつまぶし(穴子)出汁付
- 香の物
- 胡麻アイス
※穴子のお造り:魚でも肉でもない風味
※真打ち:穴子のひつまぶし
※びっしり載っているわけではない
※出汁でお茶漬けに
あなご丼(赤)(892円)
嫁はシンプルにあなご丼を注文。
白(白煮を使ったオリジナル丼)にも心惹かれたが、今回は正統派が選ばれた。
※あなご丼(赤):煮穴子を乗せた定番の味
味見させてもらうと、本当に正統派だった。
淡泊な白身に、甘辛いタレ。あっさり食べられるのだが、やや飽きてしまう。なので嫁は私の出汁を使って茶漬けにしていた。うーむ。
鰻に近すぎる
ひつまぶしといえば、名古屋・あつた蓬莱軒を思い出す。あれを基準に据えると、穴子のひつまぶしは物足りない。あなご丼も同じで、鰻丼を基準に据えるとマイナスに評価されてしまう。
鰻に似ていても、穴子は鰻ではない。
だから鰻料理に近づけると、そうでない部分が目立ってしまう。このあたりは料理人も承知していて、工夫しているとは思うのだが、うーん、難しいよな。
そういえば「玉ゐ」では、"あなご重"ではなく"箱めし"と呼んでいた。これも1つの工夫かもしれない。
※ごまアイスは2人分にサービスしてもらえた
たぶん、夜なら満足できると思う。
ここは穴子だけでなく、お燗の専門店でもあるらしい。いろんなお酒を、さまざまな温度で飲める。お酒と一緒につつくなら、鰻よりも穴子が合うだろう。ご飯ものより、お造りがおいしかった。がつがつ食べるような店じゃないのだ。
同じ穴子専門店でも、「玉ゐ」とは種類が違った。
種類が違うことで、穴子の幅広さをかいま見たような気がする。
関連:
- 名古屋・あつた蓬莱軒 ... 鰻のひつまぶし がウマー
- 日本橋「玉ゐ」 ... 食事としての穴子料理
- 銀座「はかりめ」 ... 酒肴としての穴子料理