元祖くじら屋 / くじら肉探訪
2007年 東京都:新宿副都心 和食くじら肉はうまいのか?
その疑問を解くため、渋谷の「元祖くじら屋」にやってきた。
渋谷に用事があったので、昼飯どころを探したところ、ほどよく鯨肉料理屋が見つかった次第。なにやら缶詰も販売しているので、スタンダードなくじら肉を楽しめるかもしれない。昭和25年創業の老舗と聞いていたが、行ってみると109の近くにある新しいビルの中だった。
※元祖くじら屋
入ってみると、なかなか落ち着いた雰囲気。
席についてメニューを開く。ランチは3種あって、鯨からあげ定食(1,250円)、鯨ステーキ定食(1,460円)、鯨刺身定食(1,600円)。店員さんにオススメ2つを訊ねたところ、からあげとステーキを指さされた。
(それって......刺身はオススメじゃないのか)
刺身を試したかったが、いちばん高いし、流れも悪いので、今回は見送ることにした。
※湯飲みにくじらマーク
鯨からあげ定食(1,250円)
もっとも評判といわれるからあげを食べてみた。
肉に下味が付いており、そのまま食べられる。片栗粉が味を増幅している。醤油をたらすと和風、ソースをたらすと洋風になる。もぐもぐ。臭みはないが、独特の味わいだ。なんに近いかと問われると馬肉かな。それ以上に似たものを知らない。
※まぁ、食べられる
鯨ステーキ定食(1,460円)
こちらはより個性的。缶詰の鯨肉を、缶詰にする前に食べたらこんな味かな。肉質は柔らかく、食べごたえがある。もぐもぐ。照焼ソースじゃなくて、(ウマイかどうかは別にして)塩で食べてみたかったな。
※鯨っぽい味かな
ありがたがるほどではない
肉の量が少ないので、ごはんが余る。しかし、おかずの味が濃いので食べきることができた。少ない鯨肉で、なんとか定食を作った感じがする。まぁ、豚や牛のようにガンガン食べるのは無理だけどさ。ランチを食べたかぎりで言えば、鯨肉の風味はおもしろいけど、ありがたがるほどじゃない。まずいわけではない。ふつうに食べられる。ふつうにうまいってことだ。
※神妙に味わいました
そうそう、みそ汁に鯨の皮が入ってた。
しかし鯨肉の風味が活きているかと問われると、よくわからなかった。
◎
これで鯨肉の真価がわかったとは言えないが、自分の中で1つの区切りがついたかな。
いろんな食材がある中で、鯨肉は状況が特殊すぎる。
また十年くらいしたら、食べてみようと思う。