大内宿 / 水が流れる宿場町
2007年 福島県 #福島ぶらり旅 博物館 建物:日本家屋駐車場から歩くこと数分、私たちは大内宿に足を踏み入れた。
大内宿は保護地域(重要伝統的建造物群保存地区)なので、車で進入することはできない。駐車場の料金は300円。これは茅葺きの維持にあてられる。
ゆるやかな登り坂を歩いていると、次第に古い民家が増えてくる。路面がアスファルトから砂利道になったら大内宿だ。
※大内宿
置き去りにされた宿場町
大内宿は、山間にある宿場町。茅葺きの民家も見られ、江戸時代の宿場の雰囲気を今に伝えている。
かつては会津と日光を結ぶ重要な街道に面していたが、道路が整備されて置き去りにされてしまったのだろう。街道とともに発達していれば、古い民家は残らなかったはずだからね。
ふと、府中市郷土の森博物館で見た府中宿のジオラマを思い出す。
※売店が軒を連ねている
漠然と「白川郷に似たところ」と認識してたけど、だいぶちがう。大内宿はにぎやかというか、観光地化が進みすぎている。売店、売店、食事処、また売店と、観光客向けの店ばっかり。この土地で生活している感じがあまりしない。
偽物ではない
うがった見方をすれば、江戸時代のセットのようだ。もちろん寄棟造、茅葺の屋根を見れば、そうでないとわかる。村の中央を流れる小川も、古代からここに人が住んでいたことを物語っている。
かつての宿場町が、観光地として生きている。そう考えれば、納得できる。
※集落をつらぬく清流
※ちべたい
大内宿町並み展示館
集落の中央に、資料館があったので入ってみた。入場料は250円。
中にはいると、薪の匂いに圧倒される。一年中、薪が焚かれているせいだろうか。古い民家では慣れた匂いだが、ここは強烈だった。
※町並み展示館
※囲炉裏をつつく楽しみ
※薪の匂いが強い
茅葺き屋根の仕組みや、当時の生活道具の展示を見てまわる。かなり立派なお屋敷だ。
ここは、大内宿本陣を復原したもの。本陣てなんだ? 調べてみた。
本陣(ほんじん)とは、もともと戦場における大将が位置するところを示す言葉だったが、転じて武将が宿泊するところとなり、宿場では大名や旗本などが使用する宿舎を指すようになった。本陣に指定された居宅の主人は苗字帯刀を許され、門や玄関、上段の間等を設けることができ、次第に特権のようになった。なるほどね。
※当時の生活用具
■大内宿町並み展示館
[住所] 福島県南会津郡下郷町大内字山本8
[料金] 250円
[電話] 0241-68-2657
腹が減ったが......
もう昼飯時だ。なにか食べたい。
しかしコレという店がない。蕎麦屋ばっかりで、どこも千円以上の値がする。ここで食べるより、少し先に進んだ方がいいかもしれない。
小腹を満たすため、ちょっと買い食いした。
※じんごうろう餅(200円) ... きりたんぽのような食感
※そばがきもち(150円) ... ねっとり、ほっこり、表面はカリッとしてる
※とち餅(500円) ... 冷めたも堅くならないが、味はない
大内宿を振り返る
往還が行き止まりになった。
階段があるので、高台に登ってみた。ここから見下ろす大内宿は素晴らしかった。白川郷を見下ろす荻町城址展望台を思い出す。
※階段を登って
※大内宿を一望する
大内宿の写真の多くはここから撮影されたんだろうな。実際に立ってみると、だいぶイメージが違う。大内宿の向こうに近代的な建物や道路が見えちゃうのだが、それがゆえに大内宿のリアルがわかったような気がする。
来た道を歩いて、駐車場にもどる。
車に乗ると、体中が燻されて、煙臭いのがわかる。寒いけど、窓を開けよう。
■大内宿
[規模] 屋敷13.167ha / 建坪55.77a
[住所] 島県南会津郡下郷町大字大内
[電話] 0241-68-3611
[URL] https://www.town.shimogo.fukushima.jp/
さぁ、飯を食いに行くか。
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