千貫樋水郷公園 / キショウブ鑑賞
2008年 埼玉県 建物:近代遺産 治水・利水 花 花:菖蒲梅雨の合間に晴れたので、外出することにした。
向かったのは千貫樋(せんがんぴ)水郷公園。ここのキショウブが見ごろを迎えたらしい。わかりづらい駐車場にクルマをとめて歩くと、水路が出てきた。
※住宅街に水路が通ってる
荒川の洪水を防いだ千貫樋(せんがんぴ)
千貫樋(せんがんぴ)は、荒川の洪水を防ぐために設けられた水門(逆流防止水門)。静岡県にある農業用水用の樋の千貫樋(せんがんどい)とは別物。
江戸の昔からあったが、木造だったので洪水のたびに破壊された。1904年(明治37年)に煉瓦造りに改修され、それ以来は洪水に屈することはなかった。現在は役目を終え、道路橋となっている。
※公園の反対側に歩くと、煉瓦造りのトンネルが出てきた
築100年の煉瓦水門
この土手は荒川の旧堤防で、現在は県道57号が通っている。しかし上を走っても、下の水門には気づかないだろうな。
千貫樋は土木学会の日本の近代土木遺産に選定されている。
※土手に2つのアーチが連なっている:使用煉瓦数は15万3千個
※かがまずに通れる:照明もばっちり敷設されている
※鴨川に抜けた:ここで折り返し
千貫樋水郷公園へ
鴨川の旧流路跡を幅100m、長さ500mにわたって整備したそうだ。つまりこの水路は旧鴨川というわけか。水は流れているものの、ちょろちょろ細い。洪水の心配がなくなったので、宅地が近いよ。
※水路に沿って歩く
※ここから千貫樋水郷公園:水路の終点は池になっていた。わき水なのかな?
池の噴水はなんのため?
こぢんまりとした公園だ。水性植物園(池)と菖蒲田、子ども広場などがある。池では水の散布が行われていた。
※池の噴水(?)
※なんのために水をまくのだろう?
池の周囲の看板に「もとのいけにもどせ!」と落書きされていた。整備される以前はどんな池だったんだろう?
キショウブ
菖蒲田はそれほど大きくないが、心地よいものだった。キショウブだけというのも珍しい。土曜日だが人は少なく、のどかだった。2007年はNHKのニュースで紹介されて賑わったらしい。
※キショウブが咲き誇る菖蒲田
※菖蒲田には渡り板が架けてあり、花を近くで見ることができた
※大きな花びら
※キショウブのつぼみ
※一輪だけ咲いていたカキツバタ
荒川の土手に立って
千貫樋水郷公園の横には荒川の土手がある。えっちらおっちら登っていくが、河川敷があって荒川は遠かった。このあたりは戦後まで洪水があったらしいが、今は平和なもんだ。
※荒川の土手
というわけで今日は、歴史と花を見てきました。
■千貫樋水郷公園
[住所] 埼玉県さいたま市桜区五関字中島地内
[電話] 048-852-2518(さいたま市公園緑地協会)
[歴史] 千貫樋(せんがんぴ)の竣工:1904年(明治37年)