鎌倉文学館 / 鎌倉アジサイ散歩(5/12)
2008年 神奈川県 #鎌倉アジサイ散歩 建物:近代遺産 花 花:バラ目黒区の旧前田侯爵邸を見学したとき、その別邸が鎌倉にあることを知った。
現在は「鎌倉文学館」として公開されているそうだ。興味がわいたので立ち寄ってみる。たぶん旧前田侯爵邸を見ていなければ、寄ることもなかっただろう。文学に興味のない私だが、鎌倉という土地を重ねてみることで、意外に楽しく見学できた。
※鎌倉文学館に至るトンネル「招鶴洞」
まずは建物を見よう
入場料は300円と聞いていたが、400円だった。どうやら企画展の内容によって値段が変わるらしい。しかし「江ノ島・鎌倉フリーパス」があったので50円引きになった。
建物内部は撮影禁止なので、外観をよく見てまわる。
長谷寺、鎌倉大仏につづいて、ここも子どもたちでいっぱいだった。
※鎌倉文学館(旧前田侯爵家別邸)
本邸とは佇まいが異なるが、こちらもチューダー様式。急勾配の切妻屋根に、柱が外部に露出したハーフティンバーが特徴。うぅむ、建築のことはよくわからない。
※半六角形の張り出し窓
じつは3階建て
2階だと思っていたが、丘の下に1階が隠れていた。係員さんの話では、1階は使用人が使っていたフロアだったとか。そのせいか、1階部分は外壁がタイル張りだし、樹木によって見えにくく工夫されている。舞台裏というわけだ。
ちなみに公開されているのは2階と1階部分。外から見ていた2階(=3階)は公開されていない。2階(=3階)の窓から外を見てみたかった。
※1階部分は見えにくくなっている
鎌倉文学館のバラ園
鎌倉文学館はバラ園が美しいことでも有名。なので斜面を下って見に行ったのだが、端境期であまり咲いていなかった。説明によると「鎌倉」という名のバラがあるらしい。しかし品種が多すぎて、どこにあるのかわからない。園丁さんに声をかけ、教えてもらった。
※鎌倉という名の薔薇:トゲがない珍しい品種
鎌倉は文学のまち
さて、館内を見学しよう。
鎌倉にゆかりの文学者は川端康成、夏目漱石、芥川龍之介、与謝野晶子ら300人以上もいる。鎌倉文学館では、文学者たちの直筆原稿や手紙、愛用品などを収集保存・展示している。
あまり文学を読んでない私には、誰が誰やらさっぱり。しかし文学者たちが好んで鎌倉に住んだことは興味深い。作品ではなく作者に興味がわくと、展示品もおもしろくなってきた。
※由比ヶ浜を見下ろせるテラス
企画展 田村隆一 詩人の航海日誌
1階は、詩人・田村隆一の企画展が開催されていた。私は田村隆一を知らなかったが、いくつかの詩を読んで興味がわいた。大正12年生まれか。おもしろい人物だったようだ。
※ステンドグラス:内側は撮影禁止なので、外から
それにつけても撮影禁止はつらいな。ステンドグラスや部屋ごとに違う照明を撮っておきたかった。ひょっとして撮影マナーを守らない馬鹿が多かったせいで、全面禁止になったのだろうか。まぁ、考えても仕方ないけどね。
※玄関の水飲み場跡:馬が飲んだのかな?
──鎌倉か。
「武家の古都」と認識していたが、「文人のまち」でもあったのか。鎌倉に住んだら、私にも名文が書けるだろうか?
そんなことをふと考えてしまった。
■鎌倉文学館 [Kamakura Museum of Literature]
[住所] 神奈川県鎌倉市長谷1-5-3
[電話] 0467-23-3911
[料金] 300円(企画展によって変わる)
[歴史] 1936年(昭和11年)竣工
[URL] https://www.kamakurabungaku.com/
[交通] 江ノ電「由比ヶ浜駅」より徒歩8分
麩帆のふまんじゅう
鎌倉文学館への曲がり角にある「麩帆」で、ふまんじゅうを買った。1個147円。きれいな笹に包まれていて、表面がざらざらしている。
※麩帆
京の銘菓と美食展で食べた笹巻麩まんじゅう(半兵衛麩)はつるつるしていたが、こちらはくみくみした食感。固いわけではないが、食べごたえがある。あんこも甘すぎず、爽やか。いい感じ。笹の葉がほんのり香る。うむ、これはもっと食べたくなるな。
※ふまんじゅう
■麩帆(ふはん)
[住所] 神奈川県鎌倉市長谷1-7-7
[電話] 0467-24-2922
[交通] 江ノ電 由比ヶ浜駅徒歩約4分
極楽寺駅で降りて、由比ヶ浜駅まで歩いてしまった。フリーパスなのだから、一駅でも電車に乗ればよかったと思うものの、わざわざ駅まで戻るのも面倒な距離だった。
このあたりで見たいポイントはあらかた見たので、次のエリアに移ろう。
※単線の由比ヶ浜駅
私たちは由比ヶ浜から江ノ電に乗って、鎌倉駅に向かった。
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06/20 |