庭園美術館(旧朝香宮邸) / アール・デコの建物公開
2008年 東京都:南部 建物:近代遺産 狛犬・石狐 美術館庭園美術館を見学してきた。
6ヶ月前、桜の季節に訪れたときは休館だったが、今回はちゃんと調べて、建物公開される日に再訪した。
声をかけたところ、友人Aも同行することに。建物見学に参加とは珍しい。
※立派な狛犬とA氏
※エントランスのタイル
庭園美術館(旧朝香宮邸)とは
皇族・軍人だった朝香宮(あさかのみや:朝香宮鳩彦王)の邸宅を、そのまま美術館として公開したもの。
本館の竣工は1933年(昭和8)で、当時流行のアールデコの粋を尽くしている。その精緻な装飾は、現代の技術でも再現できないものがあるそうだ。詳しいことはパンフレット等を読んでほしい。建物自体が、1つの美術品と言える。
※ルネ・ラリック(Rene Lalique)のガラス工芸
この機を待っていた
庭園美術館は10月で開館25周年を迎える。これを記念して、「アール・デコの館 -庭園美術館建物公開-」を開催。期間中は館内が撮影自由となり、また中三階や美術品なども展示される。
この機を逃すわけにはいかない。
※次室にある香水塔
※香水を揮発させるために、こんな大きな装置を使うとは...
照明を見ろ!
ワンポイントアドバイス。庭園美術館に行ったら、照明に注目せよ。
部屋ごとに異なるタイプの照明が設置されており、どれも凝った造りになっているのだ。工業製品が少なかった時代とはいえ、ここまで個性的なのも珍しい。
※庭園美術館の照明
※照明のない部屋もある(間接照明)
どの部屋も個性的で、見るところが多い
ストーブや通風口の金網もバリエーションが多く、幾何学模様もあれば、魚や花、水の流れをあしらったものもある。建物外壁にある通風口も装飾されていた。
各部屋の壁や床、柱、扉なども意匠が施されている。いやはや、すごい。
※ストーブの金網も要チェック
※大食堂は壁のレリーフを見ろ!
※ちょっとしたところにもこだわりが
アールデコ様式の建造物では一番
友人Aも楽しんでいるらしく、何周もしていた。私も同じ部屋を行ったり来たり。こんなに楽しめるとは思わなかった。
アールデコ様式の建物はほかにも見たことがあるが、ここまで洗練されていて、細かな装飾まで残っているところは知らない。「古い建物」と言っても、旧岩崎邸庭園や旧前田侯爵邸とはぜんぜんちがう。
建物見学も回数を重ねてきたが、まだまだ奥深い。
※2階への階段
※ウィンターガーデン:がらりと雰囲気が変わる
※ヒョウが見ている建物裏手
茶室「光華」も見学
通常は非公開の茶室内部も見学できた。しかも畳にもあがれた。
この茶室は、朝香宮邸の一部として1938年(昭和13)に造営されたもの。変わった造りらしいのだが、茶室を見慣れてないので、よくわからない。
でも畳に座ってながめる日本庭園は格別だった。
※しばしのくつろぎ
■庭園美術館建物 (Tokyo Metropolitan Teien Art Museum)
[所在地] 東京都港区白金台5丁目21番9号
[連絡先] 03-3443-0201
[URL] https://www.teien-art-museum.ne.jp/
■アール・デコの館-庭園美術館建物公開
[期間] 2008年10月1日(水)~10月13日(月・祝) 10:00~18:00
[料金] 800円
このあと、目黒駅のバケット(BAQET)で食事をして、寄生虫館、目黒不動を見てまわったのだが、それは次の日記にまわそう。