熊本フェリー / 恐るべきカモメたち
2009年 熊本県 交通:船熊本と島原を結ぶフェリーには、無数のカモメが集まるらしい。
ガイドブックによれば、えびせんを与えると喜ぶそうだ。なので昨夜えびせんを買っておいたのだが、嫁が食べてしまった。あほか。やむなくターミナルの切符売り場で50円の小型えびせんを購入する。これで準備完了。乗船しよう。
オーシャンアロー島原発第3便(12:05)
オーシャンアローはSSTH(Super Slender Twin Hull=超細長双胴船)なのだが、外観を見る余裕はなかった。熊本までの運賃は片道800円、30分の船旅になる。
船尾デッキから海面を見ると、たくさんのカモメがたゆたっていた。えびせんの封を切ると、次々に飛び立ち、集まってきた。明らかにこちらの挙動を見ている。見られている。
※出航前は海面にたゆたっていたが
※次々に飛び立ち、集まってきた
※嫁はやたら怖がっている
出航してもついてくる
12時05分、第3便が出港する。カモメたちはそのままフェリーに付いてくる。ぐんぐん離れていく島原。まったく気にしないカモメたち。うほほ。カモメにとっては、島原も熊本もないようだ。
※えびせんを投げると、争いながら落ちていく
※ねらってる。こっちを見ている。
※出航しても付いてくる
※陸地が離れたことを気にしてないようだ
驚異の空間把握力
えびせんを投げると、カモメはひょいっと口でキャッチする。遠くに投げても、海面に落ちる前に追いつく。指に挟んでも、指をつつかずにえびせんだけ取っていく。器用なもんだ。
争奪戦も激しい。えびせんを見てから飛び込んでも間に合わない。人間の動きを予測し、優位な空間を奪い合う。それでいて、ほかのカモメとぶつからない。すごいぞ、鳥類。
※もらったーっ!
※ぱくっ
※ぱくっ
※キャッチッ!
10分後
人間は飽きやすく、10分もすると船尾デッキから人がいなくなってしまう。それでもカモメや悠々と飛びつづける。フェリーと同じスピードで飛ぶカモメは、相対的に止まっているように見えて不思議だった。
嫁も寒いと船内に引っ込んだが、私はずっとカモメを見ていた。800枚ほど写真を撮ったが、感動の一部分しか写っていない。機会があれば多くの人に試してほしい。800円・30分の船旅は、アトラクションとしても価値がある。
※併走する
※すーーいすい
有明海の真ん中で
いつの間にか、カモメの数が減っていた。島原に帰ったのだろうか? 航路の半分を過ぎたあたりで、別のフェリーとすれ違う。そのフェリーにも大量のカモメが取り憑いていた。こちらのフェリーに付いていたカモメの何割かは、すれ違うフェリーに乗り換えていった。こうやって有明海を行き来してるのか。
※島原からだいぶ離れ、数も減った
※煙突のあとの気流に隠れてる
※まだ、えびせんをくれる人がいた
※指をつつかず、うまく取っていく
※すれちがうフェリーに乗り換えるカモメも
※熊本港に近い有明海沿岸部は区画整理されてる
※熊本港に接岸
12:45、フェリーは熊本港に接岸する。楽しかった。下船した私たちは、バスで熊本市街地に向かう。熊本港フェリーのりば前から二本木口まで、420円だった。