由比漁港 / 桜エビのかき揚げを

2010年 静岡県 #駿河湾ドライブ 天ぷら 郷土料理 郷土料理百選
[WGS84] 35.101816, 138.556802 - Google Earthで開く(kml)

「由比漁港の桜エビを食べたい」と嫁が言い出したのは2005年のこと。

石垣いちご狩りに行った帰りに桜エビを食べたくなったが、適当な店が見つからなかったのだ。由比は東名高速で何度も通っているが、なかなか降りないね。国内はあちこち旅行したけど、こういう近くも遠くもないところは計画しづらい。

由比漁港
※由比漁港(静岡県静岡市清水区)

由比桜えび

日本国内の水揚げ量の100%は駿河湾産であり、中でも由比漁港が有名。地域団体商標として、「由比桜えび」と「駿河湾桜エビ」が登録されている。
資源保護のため、6月11日から9月30日まで禁漁となる。つまり、私たちが訪れたのは春の漁期の終わりだったわけだ。

旋回窓
※船舶の回転ワイパーは「旋回窓」と言う

由比漁港は、東名高速と国道1号線に挟まれたところにある。港だけど、海沿いにないので混乱するかもしれない。地図を見ておくように(私のことだ)。

東名高速をくぐるトンネル
※東名高速をくぐるトンネル

「浜のかきあげ屋」が開店するまで、周囲を散歩した。磯臭さはあるが、海の水は澄んでいる。よく見ると小魚がきらきら泳いでいる。魚にとってここは天敵の本拠地なのだが、まぁ、わからんか。

由比漁港
※国道1号の左が由比漁港、右が駿河湾

由比漁港
※けっこう水がきれい

由比港西防波堤灯台
※由比港西防波堤灯台:釣りをしている人も

市場を通り抜け、ぐるっと湾をまわって海に出る。防波堤で釣りをしている人がいた。のどかだ。

浜のかきあげや

どこで食べるかは悩みどころだった。桜エビのかき揚げは「農山漁村の郷土料理百選」の1つに選ばれているから、どこでも食べられる。名店、高級店も多い。
今回はストレートに由比漁港内にある「浜のかきあげや」で食べることにした。

浜のかきあげや
※浜のかきあげや

10時開店だが、9時半を過ぎたあたりから行列ができはじめる。あわてて私たちも並ぶ。日差しが強くなってきた。
張り紙によると、6月18日から50円ずつ値上げするそうだ。世知辛いねぇ。

桜エビのカタマリ - かき揚げ丼

赤いかき揚げが2枚乗っている。つなぎは少なく、まるっきり桜エビのカタマリ。かじると、さくっと香ばしい。衣ではなく、桜エビの香ばしさだ。
うまいよ。シンプルにうまい。

かき揚げ丼
※かき揚げ丼(650円)

かき揚げ単体では、そば処・多賀におよばないが、十二分においしい。辛口の嫁は、ごはんに駄目出ししていた。ふつうのごはんだと思うけどなぁ。大塚の鐘庵を思い出す。かき揚げがうまいと、それを受け止めるごはんやうどんにも、相応のパワーが求められるってことか。

しらすがうまい - 由比どんぶり

もう1品は、釜揚げしらすと桜エビを載せた由比どんぶり。これもうまかった。しらすもいろいろ食べてきているが、けっこう美味。鎌倉ひもの「魚三」より、やや塩味が強い気がするが、おかげで醤油をかけずに食べられた。
生の桜エビは、かき揚げほど味が強くないので、「?」マークが浮かぶかもしれない。しらすに押し負けている。まぁ、すっぴんの桜エビを食べるのは楽しかった。

由比どんぶり
※由比どんぶり(650円)

桜エビドーナツ

欲張って3皿目を注文するか、次に訪れる用宗漁港に期待を残すか。迷ったけど、珍しい桜エビドーナツを試してみることにした。
これは、広野海岸公園で食べたんだけど、変わった味だった。ぷんと海老の香りがするけど、食べると生地が甘い。しかし桜エビの塩味が残ってる。おもしろいドーナツだった。

桜エビドーナツ
※桜エビドーナツ(250円)

■浜のかきあげや
[住所] 静岡県庵原郡由比町今宿字浜1068-2
[電話] 054-376-0001
[営業時間] 午前10時~午後3時
[URL] https://www.jf-net.ne.jp/soyuikougyokyo/p_kakiageya.html

次は生シラス丼を食べるため、用宗漁港に行ってみよう。