木更津堤防釣り / 惨敗だった
2010年 千葉県 スポーツ・釣り「竿納めに、木更津の堤防で釣りましょう」
釣倶楽部からメールが送られてきた。先月の沖釣りのメンバーで、また釣りに行くらしい。厳密には、発起人も参加者も異なるのだが、メンバーの顔と名前が一致していない私にはどうしようもない。
「どんなところか下見してきました」
数日後、一部のメンバーが堤防を下見してきたとレポートが入る。どんな場所かわかるのはありがたいが、「本番」と「下見」の区別がわからない。釣り人って、奇妙な人種だね。
※T氏親子
※栄宝丸で堤防まで運んでもらう
当日の朝
「風が強いので、出発を遅らせた方がいい」
との連絡があって、前回より3時間遅れで行動開始。N氏、T氏親子と合流し、アクアラインをわたって木更津へ。海ほたるPAに立ち寄りたかったが、釣りが目当てなのでがまんする。
目的地の栄宝丸に着いたのは10時だった。
今回の堤防釣りは、好きな時間にやってきて、好きな時間に帰るスタイルらしい。私たちに警告した人たちは、すでに堤防で釣っているとか。なんじゃ、そりゃ?
※栄宝丸に乗り込む
木更津沖堤防:全長約3,300m 幅約7m
木更津沖堤防はAからDの4つに別れており、地続きではない。なので船(栄宝丸)で堤防まで運んでもらう。船は1時間おきに堤防をまわるので、好きなところで降りて、釣って、好きなときに帰ってくる。その往復料金が3,000円。ライフジャケットは無料貸し出し。
※中の島大橋を越えて
※木更津駐屯地が近いせいか、プロペラ機が飛んでった
A堤防に到着
私たちが目指すA堤防は、その突端にある。私も千葉の湾岸地域に育ったので、堤防は珍しくもないが、木更津沖堤防は思いのほか長かった。たとえ地続きでも、歩いて先端まで行くのはたいへんだ。
堤防は、駅のホームが海に浮かんでいるようなもの。コンクリートの直方体で、柵もない。すでにたくさんの釣り人が釣り糸を垂らしていた。
※突端にあるA堤防
※富士山がよく見える
※堤防はきわめて長い
アオイソメの憂鬱
前回はサバの血抜きが精神的につらかったけど、今回はエサになるアオイソメがきつかった。ミミズより太くて、短い足が生えてて、口から尖った歯を出して、噛みつこうとするのだ。もちろん、噛みつかれてもチクッとすることもない。恐れることはないのだが、やはり......きつい。
息を止めて、心を殺して釣り針を通す。びちびち蠢くアオイソメ。うぐぁ......。
T氏もN氏も、ぜんぜん気にならないのか?
※エサになるアオイソメ:ぎゃー!!
アオイソメをつけた釣り針を、堤防の直下に落とす。見えないが、底には消波ブロックがあって、その穴に針を落とすと魚が食いついてくる......らしいのだが、ぜんぜん釣れない。アタリがあって引き上げると、イソメだけ食われてる。魚はどうやって釣り針を避けているのか?
しばらくはT氏もN氏も連れてなかったので、まぁいいやと思っていたが、午後になって2人とも釣れるようになる。うぐぐ。
※ぜんぜん釣れない
※N氏は釣れはじめた
これぞ釣り?
「沖釣りは機械的だったから、堤防釣りの方がおもしろいよ」
とN氏は言う。しかし比べると、タナを探す沖釣りの方が技巧的に楽しめると思う。堤防釣りは見えない穴に落とすのがコツなわけだが、魚が暴れると糸が引っかかってしまい、思うように釣れない。そもそも穴がわからない。
釣れないから楽しくないのか? あぁ、そうさ!
※あっちこっちで釣り糸を垂らすが、釣れない......
※東京湾なので、いつも空にジェット機がいる
※木更津堤防は工場地帯を守るためにある
※突端の木更津港防波堤西灯台
強いアタリがあって、引き上げるとフグが釣れた。よく見ると、ヒレに針が引っかかってる。これは、狙った釣れ方じゃない。
フグは調理できないので、海に帰してやる。
とりあえず1匹釣れた。
それが、今日の釣果のすべてだった。
※フグに引っかけた
日が暮れた
16時になり、撤収することになる。メンバーの中で、私だけボウズだった。うぐぐ。
しかし、釣れたと言ってもカサゴやメバル、アイナメなど。どう調理すればいいか悩むものばかり。前回のサバやアジのように、食べておいしいとはかぎらない。となると、釣りのモチベーションも下がるなぁ。
※本日の私の格好
※迎えの船に乗り込む
※帰ろう
寒さについて
めちゃめちゃ寒いと聞いていたが、それほどじゃなかった。とはいえ、寒くなかったわけじゃない。弱くとも、海風は少しずつ体温を奪っていく。これで風が強かったら、どんだけ寒かったか、想像するだけで寒くなる。
※夕暮れ時は海の色がおかしくなる
※カメラのせいじゃなく、目で見ても海の色がヘン
※日が沈む
私とN氏、T氏親子は撤収したが、ほかの釣倶楽部メンバーは夜まで釣るそうだ。自由集合、自由解散は気楽でいいね。アクアラインを通りながら、ぼんやり考える。
ボウズのまま釣りを止めるのは悔しい。だが、なぜ釣れないのか、どうすれば釣れるのか、まるでわかってない。つまるところ、釣り針が「穴」に落ちてないのだろうが、どこに「穴」があるのか。うーん。