好きな人には物足りない / 埼玉県立川の博物館(かわはく)
2013年 埼玉県 博物館 治水・利水河畔キャンプをはじめる前に、川の博物館を見学した。
私は治水の文化、歴史、技術に興味があって、あちこち訪ねて歩いている。そんな私にとっては物足りない博物館だった。施設は豪華だが、展示が薄っぺらい。はっきり言って入場料400円に見合う内容じゃなかった。
※かわせみ河原から歩いて3分
見るべき点がない
川の博物館は、「荒川」をテーマにした博物館。1997年に開館した。2006年に「埼玉県立自然史博物館」と統合したはずだが、自然史の資料はどこにあった? というか全体的に資料が少ない。人形がしゃべったり、模型が動くのはいいけど、得られる知識は乏しい。
そのくせ設備は立派だ。ビデオ映像にも金がかかってる。だが中身がない。「自然は美しい」とか「水を大切に」なんてメッセージ発信は、博物館の仕事じゃない。治水・利水で伝えるべきことは山ほどあるだろう。ちょうど小学生が遠足に来てたけど、先生の息抜きにしか見えなかった。
※本館第一展示室へ
※パノラマ映像「あさぎ」:美しい自然という、ありきたりなイメージビデオ。
※鉄砲堰実演イベント:しょぼかった
※平方開平橋の模型:スペースを取るわりに学べることは少ない
※すごろく:合併浄化槽の説明を聞けなかった
※寄居町のマンホール
荒川大模型173はよかった
館外にある「荒川大模型173」はよかった。荒川の総延長173kmを、1/1000に縮小して表現した日本一の大型地形模型。あちこち旅行してきたので、こうやって一望できるのは楽しい。相互の距離だけでなく、高低差がわかるのが楽しい。治水・利水に関係する施設をもっとマーキングしてほしいかな。
※荒川大模型173
※荒川の源流、甲武信岳
※三峰口:丸いのは転車台だろう
※浦山ダム
※荒川水管橋
※川幅日本一
※下流部
※河口部:そして東京湾に流れ込む
でかいものが好きだね
館外を見てまわる。皆野のコンニャク水車 と 東秩父の精米水車 は稼働するので、子どもたちが喜んでいた。ちゃんと時代背景を理解できたか疑問だが。あぁ、子どもたちよ、現代がどうやって作られたか知ることは楽しいぞ。
大水車は国内2番めの大きさで、直径23mある。ちなみに日本一は、道の駅『おばあちゃん市・山岡』 にあって、直径24m。どちらもシンボルとして作られたから、回転によって仕事をしないどころか、回転させるためにエネルギーを消費する。なんだかなー。
目立つけど、もっと有意義なお金の使い方があったのではなかろうか。
※シンボルの大水車:直径23mもあるが仕事しない
というわけで、個人的には物足りない博物館だった。川の博物館が飛び抜けてダメというわけじゃなく、いろんな博物館を見たことで要求が高くなっているのかもしれない。
入場料400円で、駐車場代が300円か。十年後もあるだろうか。まぁ、学校の遠足に利用されるから安泰か。といっても少子化だしなぁ。
収蔵物が少ない博物館は淘汰されそうだ。