第01夜:ザ・マンション

第01夜:ザ・マンション 夢日記
第01夜:ザ・マンション
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 目覚めると、マンションの一室だった。
 室内には、私のほかに数名の男女。みんな知らない人だ。私が目覚めたことに気づくと、彼らは状況を説明してくれた。それは、驚愕すべき状況だった──。

 ここは建設中のマンション。広い敷地にはショッピングセンターから病院まである。まだ工事が終わっていないのか、通行できない箇所がある。オープン前だから、だれも住んでない。そして、このマンションから出られない。窓やテラスから「外」を見ることはできるのだが、通行人は見ない。もうずっと夜のまま。何日も。時間が停まっている。

 ここにいるのは、みな殺人犯だった。
 だれかを殺したあと、意識を失って、ここに運ばれてきたらしい。そう言われると、私もなんとなく、だれかを殺しているような気がしてきた。しばらくのあいだ、皆は協力してマンション内の探索などをしていたが、どういうわけか殺し合いに発展してしまう。

「互いに殺し合って、最後の1人になれば脱出できる」

 と、だれかが言い出したのだ。

 私は目覚めて半日だが、なかには1年近く閉じこめられていたヤツもいるそうだ。
(1年近く、ずっと夜のマンションから出られない)
 そりゃ、精神もおかしくなる。
 巨大マンション内で、かくれんぼがはじまった。命がけのかくれんぼだ。出会えば、そこで殺し合いになる。私は、女子高生に襲われていた。やたらと強い。凶悪な武器を繰り出してくる。だいぶ手傷を負ったが、最後は逆転して、無力化に成功した。

「殺せ! もう生きていたって意味がないんだ!
 私は、彼を殺してしまったんだ!」
 ぎゃーぎゃー騒ぐ女子高生。
 やんぬるかな……。
 そのとき、ふと思い出す。私はこの娘を知っている。ニュースでやってた。「痴情のもつれ」とか「高校生が殺人」という見出し。そうだ、この顔だ。この顔はニュースで見た。彼氏の返り討ちにあって殺された、被害者の女子高生だ。なんてこった。この娘は、すでに殺されている!

 ああ、そうか。ここにいるのは殺人犯じゃない。殺意をもったまま殺された人が、運び込まれているんだ。つまり、このマンションは……

 ここは、「あの世」だ──!


 ……という夢を見た。
 布団の中にもどってこれた。まだ午前4時だ。
(ほへぇ)
 とりあえず記憶がつながり、ひと安心だ。
(ほかの連中は、まだマンション内にいるのだろうか)
 窓の外は、もうすぐ夜明けだった。

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