2007

夢日記

第16夜:食の安全

食品の"自然度"表示が義務化された。 "自然度"とは、その食品がどのくらい自然かを示す値。なにも手を加えず、野生の近い状態で収穫されると高く、農薬を使ったり、窮屈な厩舎で育てると低くなる。 食の安全を考えるとき、自然度はトレーサビリティ以上...
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第33話:裸の女王様

『裸の王様』ってさ、どうしてハダカになっちゃったのかな? いくら王様がバカでも、いきなり透明な服は着ないと思うんだよね。つまり、いくつかの段階を踏んでから、ハダカになったと思うんだ。 はじまりは、ちょっと変な服だったと思う。 王様本人も「ち...
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第15夜:ウルトラマンの甘露煮

海エルフと陸エルフの猛攻によって、城は陥落寸前だった。 いろいろ不備もあったが、海エルフの強靱さは計算外だった。海の生物を地上に出すと、すごいパワーを発揮するんだな。あなどっていた。 しかも城下町ではウルトラマンが暴れていた。ビガーッとスペ...
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第32話:恋の呪い

「どうしたらわかってもらえるんだ?」 ぼくは怒鳴った。こうなったらハルカにすべてを話すしかない。「ねぇ、ハルカ。 きみは、ぼくのことを好きだと思っているんだろ?」「えぇ、愛してるわ」「でもね、それは嘘なんだよ」「どうして私の気持ちが嘘になる...
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第31話:読書する力

「カズユキ、今こそおまえの協力が必要なんだ!」 革命志士であるおれは、カズユキの家で机を叩いた。しかしカズユキは動かず、本を読みつづけている。今日という今日は説得してやる。 おれとカズユキは幼なじみ──。 ふたりとも資産家の家に生まれたので...
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第30話:アラン・スミシー

「えぇと、アラン・スミシーをご存じですか?」 私が黙っていると、電話の向こうの担当者はていねいに説明してくれた。「アラン・スミシーは映画監督の名前です。 いくつかの映画のクレジットに、その名を見ることができますが、実在の人物ではありません。...
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第29話:ニートの王様

「おまえ、まだ働いてなかったのかッ!」強い口調で叱咤したのに、アユミはテレビから目を離さず、「んー」とだけ答えた。布団に横たわって、細い足をぶらぶらさせている。なんたる品のなさ。おれが兄でなかったら、幻滅して部屋を出て行くところだ。だがおれ...
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第28話:無言放送

「え? いま、なんておっしゃいました?」 ナミコに詰め寄られ、プロデューサーは汗をかきながら答えた。「き、きみのラジオ番組は今週で終了する。これは局の決定であって……」「そこじゃありませんッ! その前! 番組の聴衆率について」「あぁ、それか...
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第14夜:セカンドナース

気がつくと、オンナになっていた。 身体が軽くて、柔らかい! ウエストが細いぃ! ちゃんと内蔵が入っているのか心配になる。すらりと伸びた両足も、美少女フィギュアのように美しい。髪はさらさらロングヘア。鏡はないけど、そーとーな美女にちがいない。...
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第13夜:あざなえる縄のごとし

仕事を辞めて、大学受験することにした。 なにを今さらと思うだろうが、よく考えたことだ。受験に集中するため、私は会社を解散させた。一念発起。人生を再構築するのだ。 勉強していると、中学時代の友人・Mからメッセージが届いた。懐かしい! 何年ぶり...
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第12夜:サソリとアイスの当たり棒

1996年ごろの話。 私は毎週末、友人宅で遊んでいた。そこにはゲームセンターで知り合った十数名の友だちが集まっていた。金曜夜、閉店までゲームセンターで戦って、そのあと友人宅に移動、そのまま日曜日まで遊びほうけるのだ。 とにかく人数が多いので...
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第11夜:蜘蛛の糸

気がつくと、天空のハシゴに引っかかってた。 風がびゅーびゅー吹いてて、夕陽がまぶしい。 眼下には大海原が広がっている。かなり高い。飛行機の窓から見下ろすような高さだ。ハシゴが海に届いてるんだろうか。 上空には巨大な円盤が浮かんでいる。これま...
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第27話:舞踏会の手帖

「で、爺さんはこんな田舎まで、なにしに来たんだい?」 道を尋ねた青年とつい話し込んでしまったが、これもなにかの縁か。 バスが来るまであと1時間。 少し長くなるが、と前置きして私は昔話をはじめた。 私は今年で96歳になるが、若いころは宇宙飛行...
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第26話:浮気の代償

夫が浮気している。それは、信じられないことだった。 夫のシンスケは大学の助教授で、私は元・教え子。プロポーズされたときは、正直迷った。年齢差もあったし、シンスケはその……とても地味な男だったから、ミス・キャンパスでもある私とは不釣り合いだと...
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第25話:告知問題

「ちゃんと余命を告知すべきだよ」 おれの主張は、しかし親族全員に反対された。 親父の危篤を報されたおれは、実家に帰ってきた。救急措置が早かったので親父は一命を取り留めたものの、内臓のダメージはひどく、余命1ヶ月と宣告された。それで親族が集ま...
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第24話:ウサギとカメと

あの2人を見てると、人生について考えてしまう。 タカシとヤスオ──。 2人は同じ年の春にやってきて、同じ仕事に着任した。2人とも若く、背格好も似ていたので、最初は区別されなかった。しかし違いはすぐ明らかになった。 タカシは頭がよかった。 同...
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第23話:乙な関係

「あのスケベ親父、なんて言ったと思う?」 ナミコ社長は息巻いた。「ナミコくんは美人だからオトクだね〜、だって! ふざけんじゃないわよ! あたしの苦労も知らないで!」 だいぶ酔っているし、だいぶ不機嫌だ。 今夜も取引先と衝突したんだろう。いつ...
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第22話:私のヒーロー

「あの夜、ぼくはきみに姿を見せてしまった」 私は黙って、彼の話を聞いていた。「あれはクリスマスパーティーの帰りだった。きみは、酔った男にからまれていた。そこへぼくが割り込んだ。穏便に済ませたかったが、男がきみを侮辱したので、ぼくはカッとなっ...
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第21話:ファインダー越しの愛

「ねぇ、聞かせてちょうだい。どうして離婚しちゃったの?」 意を決し、私はユカに訊ねた。ぶすっとしたまま、ユカは紅茶を飲んだ。私は黙って、ユカの言葉を待った。 ユカは学生時代からの友人。 とびっきりの美人で、10代のころから写真のモデルをやっ...
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第20話:無駄のない仕事

「この世に無駄なものなんてないんだよ」 と課長は言った。だけどぼくはどうしても納得できなかった。 課長とぼくは画期的な新製品を開発した。長年の地道な研究が、ようやく実を結んだんだ。ところが、ボンクラ部長のせいで販売できずにいた。 ボンクラ部...