旧豊多摩監獄表門 / ぽつりと残された史跡

2009年 東京都:西部 建物:近代遺産
[WGS84] 35.714481, 139.661988 - Google Earthで開く(kml)

ウォーキングの途中、法務省矯正研修所東京支所に立ち寄った。

特別公開されている「旧豊多摩監獄表門」を見るためだ。ウォーキングマップに書いてあったから立ち寄ったわけで、事前に調べていたわけじゃない。案内プレートはあったけど、おおむね帰ってから調べたことだ。

ぽつりと残された旧豊多摩監獄表門
※敷地内に残された豊多摩監獄の表門

豊多摩監獄

かつて、この場所には「豊多摩監獄」があった。
1910年(明治43)から1983年(昭和58)の廃庁まで、「豊多摩刑務所」、「中野刑務所」と改称しながら、73年の歴史を刻んだ。おもに治安維持法に抵触した政治犯、思想犯を収容していたことで有名。そのため平和の森公園には「平和資料展示室」がある。
現在は、平和の森公園、東京都下水局中野処理場、法務省矯正管区矯正研修所になっている。ちなみに矯正研修所は、刑務所や少年院、少年鑑別所、婦人補導院で働く職員を研修するところ。地図の案内がなければ、ふらりと立ち寄ることはないね。

ぽつりと残された旧豊多摩監獄表門
※巨大な扉

ぽつりと残された旧豊多摩監獄表門
※門の裏側

レンガの組み方が細かい

門塀はないので、門と言われてもピンとこない。ずんぐり大きな小屋に見える。
近くで見ると、レンガが細かく組まれていることに気づく。傾斜を出すため、三角形のレンガをたくさん使っている。レンガの表面を削るのではなく、組み方で傾斜を出すのはすごいな。

ぽつりと残された旧豊多摩監獄表門
※組み方が細かい

ぽつりと残された旧豊多摩監獄表門
※この門を破るのは無理そうだ

なにも知らずに立ち寄ったけど、おもしろかった。
これだけの近代遺産が、奥まったところにあるのはもったいない。平和の森公園に移築するか、このあたりに資料館を作ってほしいところだ。

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