サントリー白州蒸溜所 / リチャーの香り
2009年 山梨県 社会見学 酒:利き酒つづいて、サントリー白州蒸溜所の見学がはじまった。
サントリーは国内に2箇所のウイスキー蒸留所をもっている。白洲蒸留所(山梨県)と山崎蒸留所(大阪府)で、それぞれの名を冠したウイスキーが醸造されている。見学コースは、仕込→発酵→蒸溜→樽作業場→貯蔵庫まで。どのフロアも、甘~い匂いが充満している。ウイスキーの匂い……ではないが、なんの匂いか形容しづらい。嫁は反応して、めまいを起こしていた。ここで仕事をしたら、飲まずにアルコール耐性がつきそうだ。
※麦、よく見ると不気味
※仕込みタンク
※発酵フロアは巨大な木樽でいっぱい
※足下注意
※蒸留釜「ポットスチル」:1200度の直火で蒸留される
職人の技・リチャー
蒸留所を出ると、ふたたびバスで移動して、「リチャー」を見学する。「リチャー」とは、ウイスキー樽を焼き直して、熟成力を取り戻す作業。新しい樽をつくる時に樽の内部を焼くことを「チャー」といい、2回目以降を「リチャー」と呼ぶ。コースの見どころになっているようだ。
※ガイドツアーの見せ場・リチャー
※一杯の水で消してしまう
作業場では、すでに1個の樽が燃やされていた。職人が焼き具合を見ている。ガイドさんの説明によると、樽の大きさ、種類、その日の天候によって焼き具合を調整するそうだ。頃合いになると、職人は柄杓一杯の水で炎をかき消した。見学者は「おぉ」と歓声をあげる。炎の熱は、香しい煙となって垂れ込める。これは見応えがある。
※びっくりするほど濃密な煙が垂れ込める
貯蔵庫は撮影禁止
最後に訪れたのは貯蔵庫。樽に詰められたウイスキー原酒が大量に、静かに眠っている。原酒の保存はとても神経を使うらしく、いくつかの注意事項があって、撮影も禁止される。不思議と緊張感のある施設だった。
※最後に訪れた保存庫
※膨大な量の樽が並んでいたが、撮影禁止
※樽を再利用したプランター
お楽しみの試飲タイム
締めくくりはもちろん試飲。運転しないから、いくらでも飲める。白州12年と山崎を飲み比べると、白州の方がおいしく感じるのはイメージのせいか。いや、それでいい。どうせ酔っぱらうのだから。とはいえ、試飲でたっぷり飲めるはずもなく、いいところで終わってしまう。もっと飲みたい人のためのバーもあったが、ここで控える。
※白州12年と山崎を飲み比べ
ショップでは、蒸溜所でないと購入できない白州や山崎の原酒が売られていた。買おうか迷ったけど、今回は見送った。まだ飲んでない酒が家に残ってる。『シングルモルト楽しみ方講座~ハイボールからはじめよう~』(参加費1,000円)や『シングルモルト匠の技講座~樽熟成の神秘~』(参加費1,500円)といった催し物もおもしろそうだ。
ほろ酔い気分のまま、白州ウイスキー博物館に向かった。