樫ノ浦のアコウ / 異形の巨樹
2009年 長崎県 景勝地堂崎教会に向かう前に、樫ノ浦にある「アコウの巨木」
樫ノ浦は堂崎教会の対岸にあるが、時間はなんとかなりそうだ。昨日は行けなかった福江島北東部を駆け抜ける。内陸部はいいが、海岸へ至る道は細く、入り組んでおり、アコウの巨木を見つけるのは一苦労だった。
※樫ノ浦
樫ノ浦のアコウの巨木
アコウはクワ科の常緑高木で、中国南部から台湾、南西諸島を経て九州、四国、本州の暖地に分布している。本幹・支幹が入り乱れ、枝から垂れ下がる「気根」と呼ばれる根っこが特長。なにやら妖怪のような風貌だ。
アコウはほかの樹木の上部で発芽したあと、気根を延ばして成長し、やがて元の樹木を絞め殺してしまうらしい。風貌だけでなく、生態も妖怪っぽい。
※海沿いの道の裏手にあった
※おどろおどろしい
※激しく波打っているようだ
※根周りは15mを超え、樹高は10mに達する
■樫ノ浦の「アコウの巨木」
[所在地] 長崎県五島市平蔵町
[連絡先] 0959-72-6111
※同じ樹なのに、写真ごとに印象が異なる
正直に言えば、私はまだ「樹木の荘厳さ」を理解できていない。立ち止まって説明を聞けば、なるほどと納得するが、ちらっと見て「おぉっ」とうなる感受性はない。しかし興味がなかったものが、やがて楽しく感じられることはある。こうして記録を残しておくことで、あとから魅力に気づいてくるかもしれない。