第42夜:夢の録画ボタン
2013年 夢日記
モーターボートで神田川を下っているとき、「あぁ、これは夢だ」と気がついた。
なぜなら、さっき川べりを歩いていた私に波しぶきをかけたモーターボードに、いま私が乗っているからだ。同じシーンを、別人の目で体験している。さっきはモーターボートに怒り心頭だったが、モーターボートには急ぐだけの理由があった。なるほど、そうだったのか。
4人の人物、4つの物語、1つの真実──。
これで3人目。1人の視点じゃわからなかったことが、いろいろ見えてくる。おもしろい。ゲームのネタになりそう。いい夢見てるぜ。
だが、起きるまで覚えていられるだろうか? 複雑な夢だから、いっぺん起きてメモを取った方がいい。しかしうっかり起きて、つづきが見られなくなったら元も子もない。できればこのまま最後まで見てしまいたい。どうしたものか。と思ったら、左下に赤いボタンがあった。
おおぅ、録画ボタンだ!
そうか、その手があったか。最近の夢は録画機能がつくのか。便利になったもんだ。これなら寝オチしても問題ないぜ。ポチッとな。これで夢に集中できるぜ。ひゃっはー!
◎
目が覚めて、布団の中でリモコンを探す。あった。いや、ハードディスクレコーダーじゃなくて、えぇと......。
くそっ、やられた!
という夢を見たのさ。