島原さらく・湧水めぐり
2009年 長崎県 名水百選 足湯島原は「水の都」と言われるほど、湧き水が豊富なまちである。
市内には約60箇所の湧水ポイントがあって、毎日22万トンもの水が湧いてきている。また、城下町のなごりだった武家屋敷もあり、歴史と湧水を組み合わせた観光コースが設定されている。
私たちは島原に到着した夜と、翌日午前中を使って「湧水めぐり」をした。
島原湧水群(名水百選)
ほんと、町中から水がわきだしている。そこかしこに水飲み場があるので、自動販売機の売り上げは悪そうだ。
市役所で観光マップをもらって、あらかた湧水ポイントをめぐって、飲めるところは飲んだ。とにかく数が多いので、そのすべてを記載するのは控える。興味がある人は、島原の観光案内を見てほしい。
※のみまくり
原因は200年前の災害「島原大変肥後迷惑」
湧水の多くは、1792年(寛政4年)の雲仙岳の噴火によって生じたと言われている。とても大きな災害だったようで、島原は眉山の崩壊によって壊滅し(島原大変)、その土砂によって対岸の肥後は津波に襲われた(肥後迷惑)ことから、「島原大変肥後迷惑」と呼ばれているそうだ。日本最大の火山災害なのに、ユーモラスな名前なので驚いた。
しかし現在の島原は、災害によって生じた湧水が観光資源になっているのだから、たくましさを感じる。肥後は迷惑だけか。
※お城風の交番
※一番街アーケード:店が開いてない
※しまばら水屋敷(開館前)
ゆとろぎ足湯
市街の中心にある「ゆとろぎ足湯」に立ち寄ってみた。すでに住民とおぼしき高齢者でいっぱい。無料だし、リラックスできるので、井戸端会議にはもってこいなのだろう。その隅っこに入れてもらう。お湯はぬるいけど、吹き出し口は熱かった。
※ゆとろぎ足湯
※お爺ちゃん・お婆ちゃんがいっぱい
※足湯はぬるい
※吹き出し口はあぢい
地元の人たちと話をしたかったが、なんとなく気後れしてしまった。観光客が井戸端会議に割り込んでいいのだろうか? しかし11月の四国&紀伊半島ドライブでは慣れて、行く先々の足湯で地元の人と話せるようになった。何事も経験。回数を重ねることが大事なんだ。
鯉の泳ぐまち/しまばら湧水館
市街地にも昔ながらの水路が残っており、一部には鯉が放流されていた。1日1万リットル(120リットル/秒)もの水が流れていくので、水の流れはそれなりに早い。泳ぎつづける鯉は、ルームランナーに乗っているようだった。鯉の数は1500匹で、町内会と子どもたちが世話しているそうだ。
※鯉が泳いでいる
しまばら湧水館に立ち寄る。ここは和風の古い建物で、無料休憩所として解放されている。私たちが訪れたときは無人で、各部屋を静かに見学させてもらった。
※しまばら湧水館
※古びた建物だが、きれいに掃除されている
※ひなまつりをしているようだ
※庭の湧水ポイント:ものすごく深い
※湧水を活かした庭園
その後、中央公園や水頭の井戸やら、とにかく町中を歩いて、そのまま白土湖まで抜けた。時刻は9時30分。大丈夫、もう少し時間があるだろう。