終点の先へ
2009年 東京都:西部 交通:鉄道 日常目が覚めると、地下鉄が止まっていた。
しかしドアは開いてない。というか、駅じゃない。ここはどこだ? ほかの乗客はどこに消えた? どうやら地下鉄の車庫(待機用の引き込み線)にいるようだ。
※地下鉄が停まっている
会社からの帰り、iPodを聞きながら寝てしまった。光が丘駅は終点だから、必ず起こしてもらえる。なので油断していた。まさか私を乗せたまま、終点の先まで行ってしまうとは......。
さて、どうしよう?
脱出しようにも、窓が開かない。最近の電車はどこも一枚ガラスだけど、どうやって開けるんだ? こんなんじゃ、事故があったとき逃げられないじゃないか。
※となりの車輌も空っぽ
あれこれ試していると、ガチャリと運転席のドアが開いた。運転手と目が合う。
「もうすぐ出発しますから」
「あ、は、はい」
よく見ると、運転席の前方に駅の光が見えた。終点から、ちょびっとしか離れていなかった。
※あそこにいた
ほどなく動き出して、電車は光が丘駅ホームにすべり込んだ。
始発で下車するのも、初めての経験だな。
時間をロスしてしまったが、楽しかったので日記を残しておく。