我が家の怪獣
2005年 生活家の中に怪獣がいる。
ソイツは、私の大切なものを次々に破壊していく。
大きなところではノートPCが2台も犠牲になっている。液晶モニタへのカカト落としだった。まだ使えるスペックだったのに、残念でならない。
小さなところでは、お気に入りの茶碗やグラスなど。5個セットのグラスなどは、見るたびに個数が減っていく。
◎
先日、ソイツは私の枕元に置いてあったメガネを踏みつぶした。
「ま、またかよっ!」
このメガネはすでに2度踏まれている。
そのたびに修理してもらっているのだが、さすがにもうガタガタだ。新しいメガネを買わなければならない。
私はメガネ屋に立ち寄った。
◎
ファッション意識が乏しい私は、なんでも実用的なものを選ぶ。
メガネの場合、それは見えやすさではなく、壊れにくさとなる。最近はチタニウム製のフレームなどもあり、頑丈そうだ。私は店員に聞いてみた。
「いやぁ、怪獣に踏まれちゃ、どれも同じですよ。
チタニウム製でも鋼鉄製でも、壊れます。」
……もっともな意見だった。
根本的な解決は、やはり怪獣をなんとかしないと。
この怪獣、人間の言葉がわかるくせに、言いつけは守れない。
うーん、困ったもんだ。