オラフの生まれた日 (13分) / アナと雪の女王 より Once Upon a Snowman

2020年 外国映画 3ツ星 短編映画 @ディズニー

憐れむのも傲慢か。

『アナと雪の女王』本編のオラフは、憐れな存在に見えた。オラフは、エルサが無自覚にオラフを生み出したもの。エルサは自分が生命を作り出したことに、気づいてもいない。オラフは知能が低いため、アイデンティティに悩むこともなく、エルサに絶対忠実。「夏に憧れる雪だるま」という致命的設定で、長く生きられないだろう。

本作は、そんなオラフが誕生して、アナたちと合流するまでの経緯を描いている。本編の見えないところで展開していた、って切り口がおもしろい。
オラフは、自分が幼少期のアナとエルサに作られた存在と知って、本編に合流していく。
もし思い出さなかったら、そのままどっかに去っただろう。あるいは、そうして去った生命があったかもしれない。

望まれて生まれたわけじゃない。気まぐれに生まれたわけでもない。
それでもオラフはアイデンティティを見つけたのだから、憐れむのは傲慢かもしれない。

・・・などと考えてしまった。

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