ミッドナイト・ミート・トレイン The Midnight Meat Train
2008年 外国映画 3ツ星 クトゥルフ神話 モンスター 殺人鬼画竜点睛を欠く
私は『血の本』シリーズを読んでいるので、映画化すると聞いたときは無謀だなと呆れた。しかし実際見てみると、なかなかいい出来映え。もちろん職人の熟練度や焦燥感など、視覚化できてない(そもそも無理?)なところはあるが、ここまで再現できたことを評価したい。
しかしラストはいただけない。これじゃ単なる怪物だ。父の神々しさは表現できなかったか? しかしここにインパクトがなければ、物語が成立しない。映画では主人公が「肉」に魅了される兆候が描かれているけど、それだけじゃ納得できない。
9割9分は文句ナシ。だが、物語の中核となるイメージが欠落したので、ご破算。惜しいと言うより、やっぱり映画化は無謀だったと思わざるを得ない。
クライヴ・バーカー Clive Barker
- 1987 ヘル・レイザー ... ゼノバイトのビジュアルが素晴らしい。
- 1988 ヘルレイザー2 ... この世もあの世も異常者ばかり。
- 1992 ヘルレイザー3 ... 基本設定を捨てた。
- 1996 ヘルレイザー4 ... まさかの宇宙!
- 1985 フロム・ザ・ダークサイド ... 「下級悪魔とジャック」(The Yattering and Jack)の映像化。
- 2008 ミッドナイト・ミート・トレイン ... 父との対話が足りぬ。
- 2020 血の本 ... らしくないが強烈。