ヘルレイザー2 Hellbound: Hellraiser II
1988年 外国映画 3ツ星 ホラー モンスター:悪魔 痛いこの世もあの世も異常者ばかり。
小説で描かれなかった後日談。前作の主人公・カースティーは精神病院送りになるが、院長チャナードは「ルマルシャンの箱」の研究者だった! これって偶然? などと思っていたら、マットレスの血から継母ジュリアが復活。皮膚集め。ジュリアが手慣れていることに戸惑うが、それを言ったら院長もぶっ飛んでる。院長とジュリアは、患者ティファニーに箱を開かせて地獄へ! 院長が魔道士になって帰還! 大殺戮!!!
「そうはならんやろ!」と何度も思ったが、これこそ自然な展開に思えてしまうから不思議。異常者は、自分が異常であることに気づかない。『ヘルバウンド・ハート』っぽい。
地獄の情景は、予算不足・技術の限界を感じる。イメージは鮮烈だったから、刺激を受けたクリエイターは多そう。
本作でセノバイトたちが、もともと人間であったことが明かされる。見た目に反して強くない。驚くし、逃げ惑うし、殺される。神秘性ガタ落ちだが、彼らも人間であり、変質者(院長やジュリア)の成れの果てだと思うと腑に落ちる。
なんだかんだでセノバイトはおもしろい。
もうちょっと予算があったらなぁ。
クライヴ・バーカー Clive Barker
- 1987 ヘル・レイザー ... ゼノバイトのビジュアルが素晴らしい。
- 1988 ヘルレイザー2 ... この世もあの世も異常者ばかり。
- 1992 ヘルレイザー3 ... 基本設定を捨てた。
- 1996 ヘルレイザー4 ... まさかの宇宙!
- 1985 フロム・ザ・ダークサイド ... 「下級悪魔とジャック」(The Yattering and Jack)の映像化。
- 2008 ミッドナイト・ミート・トレイン ... 父との対話が足りぬ。
- 2020 血の本 ... らしくないが強烈。